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あけまして
 おめでとうございます


 本年も宜しくお願いします。
 みなさまには良き年になりますようお祈り申し上げます。



 どうも最近は更新が滞りがちですが、本年は心機一転、もう少し更新を増やすことを、年頭の計として掲げたいと思います。

 本年も懲りずにご訪問いただきますよう、宜しくお願いします。



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2013.01.01 / Top↑
 滝川市に入った。また空模様が怪しくなり、色の濃い雲が空一面を覆うようになった。雨が降ってくる前に国道沿いのラーメン屋に入り、少し早めの昼飯にした。
 夏樹は食い物にはあまり拘らないし、ほとんど好き嫌いもない。どこのラーメンが美味いとか、美味くないとか興味がなく、食えればいいのだ。ただ関西人に共通するようなのだが、納豆だけはどうしても食べられないようだ。テレビの旅番組などでは旅先での食も楽しみの一つとして、名物やご当地グルメを紹介している。北海道の食は海産物と、広々とした牧場、農場で育った肉と野菜が紹介され、次にラーメンがよく画面に出てくる。滝川に有名なラーメン店があったかどうかは分からないが、このとき食べたラーメンのことはまったく覚えていない。国道沿いの小さな店の様子だけが、微かに記憶の片隅に残っている。
 昼時には少し早いからなのか、店内には客がまばらで、夏樹が注文したものはすぐに目の前に出てきた。朝の時間に雨の中を走り、少し冷えた体を中から温めてくれた。
「今は降ってへんけど、また降るかもなあ。今日はユースに泊まろうか」
 食べ終わってからユースホステルガイドを取り出し、今日の宿泊地を探した。留萌に一軒、そこから少し北の小平(おびら)にも一軒ある。小平町立望洋台ユースホステルは海の近くに建ち、部屋から海が望めるようだ。まずは望洋台ユースホステルに電話をすることにした。滝川からは百キロメートルほどだ。
 ラーメン屋を出てすぐに公衆電話からユースホステルに連絡をした。いつものように「会員ですか?夕食は?何時ごろになりますか?」当日の昼ごろでも宿泊の確認がとれるのだ。それもそのはずで、この日のこのユースホステルには夏樹と福島から来たというライダーだけだった。
 電話ボックスを出てまもなく雨が降り出した。すでにラーメン屋を出たときから雨合羽を着て走っていた。だから慌てることはなかったが、国道275号から233号へ入ると強い横風が吹き出した。時には突風が夏樹とバイクを襲い、その度にバランスを崩し転倒しないように緊張して走った。


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2013.01.05 / Top↑
 国道233号線沿いの道路は田園地帯が続き、道路と平行して留萌本線の線路も走っている。雨は降ったりやんだりしている、長い時間をバイクで走っていると身体が冷えてくる。国道沿いに藤山駅があり、小さいな駅舎で小休止することにした。ちょうど二両編成のディーゼルカーか駅に入ってきた。しかし、降りる人も乗る人もいなかった。駅員さんもいないから藤山駅と書かれた切符も入手できなかった。

                 藤山駅
              
 雨がやんだようだから藤山駅を出て走りはじめた。留萌の市街地を抜けると、やがて海が見えてきた。日本海へ出たようだ。ここから20キロメートルほど南方へ行くと留萌本線の終着駅増毛駅がある。珍名駅の一つで、ご利益に預かろうと訪れる中高年の男性がいると聞いた。
 増毛駅には駅員さんがいるが入場券はなかった。代わりに観光旅行記念として次の駅までの切符が売られていた。二枚買って一枚を夏樹と同い年なのだが、前頭葉の面積がだいぶ広くなり、気にしている友人に一枚を送ることにした。

               増毛駅切符

 列車が来れば写真を撮ろうかと思ったのだが、時刻表を見ると一時間後にならないと来ない、それに雨も少し強くなってきたようだ、長居をせずにユースホステルへ向かうことにした。ユースホステルまでは一時間もかからずに着いた。少し早いが雨の中を走るのは疲れた。早く風呂に入りたかった。
「ただいまあ」
「はい、お帰りなさい。夏樹君かな、ずいぶんと早いねえ」
「雨降りの中をバイクで走っていると、寒くて、六月なのに北海道は寒いですねえ」
「そうねえ、そんなに寒いかねえ」
 やさしそうな女性が出迎えてくれた。ペアレントさんの奥さんのようだ。
「じゃあこれを書いてくださいね。先に会員証を預かろうかな」
「あのう、お風呂は何時ごろに入れますかぁ」
「もう沸いているわよ、いつでもどうぞ」
「ありがとうございます、部屋に荷物を置いたら直ぐに入ります」
「部屋はねえそこの部屋ね、はいシーツ」
 掛けと敷きが繋がったユースホステル専用のシーツを受け取り部屋に向かった。


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2013.01.11 / Top↑
 小平町立望洋台ユースホステルは平成七年に閉鎖されていたようだ。今までに泊まったユースホステルは数十軒に及ぶが、大半が閉鎖、もしくはユースホステルのような民宿になったりしている。二十数年の時間は様々なことを変えていくのだ。寂しいことだけれど、しかたのないことなのだろう。思い出の中で楽しかったこと、面白かったこと、時にはそうではなかったこと、を一生懸命思い出している。
 風呂には一人でゆっくりと入った。雨に打たれて冷えきった体を芯から温めた。
 望洋台ユースホステルの夕食は、海に近いこともあって海産物が豊富に出された。ユースホステルとしてはかなり満足のできる夕食だった。しかし福島から来たライダーと二人だけの夕食は、会話がいまひとつ弾まず、広い食堂はとても静かだった。
 夕食後、夏樹は食堂に残りペアレントさんと少し話をした。町立と言うことは町の職員なのだろうか。
「夏樹君は京都から来たのかぁ」
「はい。ペアレントさんは町の職員さんなんですかぁ」
「まあ、そんなもんかなあ、ずっとここにいるのだけど」
「きょうは二人だけなんですね」
「夏休み前だからね。休みなったらもっと多くの旅人が来ますよ、大学生が多いけどね。明日はどこへ行くのかな」
「いやあ、まだ決めてへんのです。北へ行こうか、東へ行こうか・・・」
「北のほうは少し早いかな、花もあまり咲いていないだろうし」
「そういえば大沼のキャンプ場でも、花はまだ早いからもう少しここにキャンプするって言うてた人がいたなあ」
「富良野には行ったの」
「いや、まだですけど」
「ドラマで有名になった麓郷に行ってみたら。セットに使った建物なんかもあるみたいだよ」
「ああ、北の国からですね、知ってるけど、俺は見なかったなあ」
「ラベンダーがそろそろ咲いているんじゃないかなあ」
「どんな花なんですか」
「紫色のかわいい花が丘一面に咲いていると思うよ。私もね写真でしか見たことがないんだけどね」
「ほな、行ってみようかなあ・・・」
 二人だけで少しの時間だけ話をし、早めに部屋に戻り、ねむることにした。


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2013.01.14 / Top↑
 翌朝、北海道上陸六日目、晴れていたが空には色の濃い雲が広がりつつあった。
「おはようございます。今日は晴れてますねえ」
 洗面所へ行くのに部屋を出てすぐにペアレントさんに会った。
「おはよう。今は晴れているけれど、今日は雨だよ、いつもだと見えない積丹岳が見えるときは雨なんですよ」

               積丹岳?
                    (積丹岳はどれだろう?)

 今は晴れているのにこれから雨が降ってくるのか、二日続きの雨模様になるとは、気持ちも重くなってくる。しかし、急ぐ旅ではない、雨が強く降りだし進むことが嫌になれば停まればいい、雨が止むのを待ってから進む。止まずに強く降り続けば、バイクを置いてそこに一泊して、ゆっくりと過ごしても良いではないか。
「行ってきます」
 とりあえずユースホステルを出発した。まだ雨は降っていないが、色の濃い雲がどんどん増えてきた。留萌から国道233号線入ったころには、パラパラと雨が降り始めた。留萌から一時間も走ると深川市に入る、ここまで来ると大雨になってしまった。国道沿いのスーパーの軒下にバイクを停め、ヘルメットを被ったままベンチに座り、雨が止むのを待った。
 いつまで待っても雨が止むことはなかったが、降り方は少し弱くなってきたようだ
「いつまで待っても止みそうにないなあ。けど、いつまでもここに居てもしゃあないしなあ・・・」
 少し前に進んでみることにした。時おり強い風とともに雨滴が夏樹に向かって降ってくる。風に舞った雨滴が首元にまとわり付き、少しずつ胸元へと伝っていくのが分かった。
 深川の市街地から30キロメートルほど走ると旭川市に入って行った。ここまで来てようやく小降りになり、やがて完全に雨は上がった。美瑛町に入るころには、路面もその周辺も朝から一度も雨が降った様子が伺えなかったが、交通安全と書かれた黄色い旗が、千切れてしまいそうなほどの強い風が吹き始めた。そんなに強い風に負けてハンドルを取られて倒れないように、腕と肩と背中そして腰に力を入れてバランスを保ち走った。

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2013.01.18 / Top↑
 旭川から南へ進むと美瑛町に入る。今では美しい丘が有名だが、当時の観光ガイドブックには何も載っていない。富良野のことも載っていなかった。富良野はドラマで有名になったことで知っていた。そのドラマを夏樹は見ていないが、ラベンダー畑が綺麗なところと言うことが、頭の片隅残っていた。
 美瑛には立ち止まらず通過し富良野に入った。ようやく風も治まり合羽を脱ぎバッグに入れた。時計を見ると昼時になっていた。まずは腹ごしらえをしてそれから望洋台ユースホステルのペアレントさんが言っていた『北時計』と言う観光案内所を探すことにした。

             富良野
                  《富良野の風景》
                  
 国道237号線に小さな食堂を見つけた。大きなドライブインや観光客相手のレストランより、少し街外れの小さな食堂の方が美味かったりすることもある。それにいかにも汚い格好の、むさ苦しい流れ者は立派なレストランなどは似合わない。
 薄汚れた暖簾をくぐると四人掛けのテーブルが二組だけの小さな店だった。その奥に小さな窓があり、その中の部屋が厨房のようだ。そこには大きく両手を広げて新聞を見ている女性の後ろ姿が見えた。
 椅子に座る前に、小さな窓の上に一品を一枚づつの紙に書かれたメニューを見た。そして椅子に座りながら小さな窓の中の女性に聞こえるだろう声の大きさで言った。
「親子丼をお願いします・・・」
 特に理由はなかったが、これを注文した。聞こえなかったのか新聞をたたむこともなく、いらっしゃいや親子丼ですねと言った言葉が何も聞こえなかった。もう一度、注文を繰り返そうかと思ったとき、おもむろに新聞をたたみ「親子丼ですね」と言う声が聞こえた。
 それから何分ほど待っただろうか、小さな窓の前にある小さなカウンターに親子丼が置かれ「はい、お待ちどう」と聞こえてきた。そしてその女性は、また背を向けて大きく両手を広げ、新聞を広げた。テーブルまでは持って着てはくれないようだから、自分で小さなカウンターに置かれた親子丼を取りに行った。これで美味ければ許せるのだが・・・、残念ながら味までは覚えていない。おそらく、たいしたことはなかったと思う。



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2013.01.22 / Top↑
 少し残念な思いをしたが、とりあえず腹は満たされた。『北時計』を探しにバイクを進めた。
 富良野駅に寄り観光マップをもらったが、観光マップにはドラマ「北の国から」のロケ地や宿泊施設などは書かれているが、北時計と言う文字が見つからない。駅を中心にうろうろと走ってみたが見つからなかった。富良野の人であろうと思われる人に聞くことにした。

            マップ

 バイクを徐行させ停車し、歩いてくる少し年配の女性に声を掛けた。
「すみません」
 一瞬のけぞって変な顔をされてしまった。たしかに怪しいいでたちではあるが、決して悪い奴ではない。
「なんでしょうか」
北時計という観光案内所はどこでしょうか」
 関西弁丸出しである。それがかえって良かったのか女性の顔に少しだけ笑みがもれた。
北時計は観光案内所じゃないよ、喫茶店だよ。観光案内もしてくれるけれどね」
 夏樹は駅でもらった観光マップを取り出し、その人に見せた。
「この辺りに行けば分かるよ」
 そう言って地図のある場所を指で示し、北時計の場所を教えてくれた。
「おぉきにぃ、ありがとうございます」
「やっぱり大阪の人なんだ。娘がね大阪の人と結婚したのよ、その旦那さんがねあなたと同じ話し方をするのよ」
「はあ、おんなじ関西ですけど、おれは京都ですねん。大阪とはちょっとちがいますねんけどね」
「あらぁ、京都ですか、ごめんなさいね、大阪の人だと思っちゃった」
 人間は少しだけ何かの共通点があると、心が打ち解けることができるのだろう。見た目は少し怪しいのだけれど。
 目的地は富良野駅から国道38号線を北へ向かい、左手の山の方へ少し入ったところにあった。太い丸太で造ったログハウスの大きな建物だった。


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