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 翌朝、北海道に入ってちょうど一ヶ月、どんよりと曇り空が広がっていた。朝食を終えた宿泊者たちが旅立つ前にユースホステルの前に集まり、それぞれのカメラで記念撮影をし、つぎつぎと旅立っていった。学生や一般社会人は時間に制約があり、予定通りに行動をしないと目的地に辿り着けない。だからそそくさと旅立っていく人が多い。夏樹や森山のように時間に制約がない放浪旅をしている者は、昨日の疲れが残る朝はゆっくりと過ごし、一夜の友を見送ってから自分の旅立ちの準備ができる。もちろん、今日もどこまで行くか考えていなかった。

          浜頓別ユースホステル


「ほな、うちもそろそろ準備をしょうか」
「土本さんはどこへ行かはるの」
「今日から牧場の手伝いに行くねん。一週間ぐらいかな。ヒゲさんは」
「おれは・・・七月の二十日ごろから岩手のペンションで居候バイトをすることにしてるから、明日か明後日には本州に戻ろうかなって思てる」
「えっ、上田はんはもう北海道から離れるんですか」
「上田やない・・・、ほんまは北海道のペンションか牧場で働いてみったかったんやけどな、ペンションはどこも決まってたし、テニスができる人って言われても、やったことないし」
「この辺の牧場なら、どこも忙しいから使ってくれますやん」
「来る前にいろいろと問い合わせたんやけどな、牧場で短期のアルバイト情報がなかったから・・・」
「うちもここへ来たら、なんかそう言う話があるんとちゃうかと聞いていたから、とりあえず来てみたんよ」
「ペンションのアルバイト情報誌を見ていたら、北海道の次にあったのが岩手県の情報で、一軒目に電話したら即答でOK貰って・・・。一応、履歴書はおくったけどね」
「七月二十日に来いって言われたんですか」
「いいや、そのころになったら夏休み入るから忙しくなるのかなと思って、そのころに行きますって言うただけや」
「そのペンションの住所を教えてくださいよ、大阪へ帰るときに寄りますから」
 土本がメモ帳とペンを取り出し、夏樹に渡した。
「森山君はどうすんの」
「とりあえず、昨日の疲れが残ってるんで、今日はもう一泊して、明日になったら。考えます。盆前までは北海道にいますけどね。盆が過ぎると北海道は寒くなるから、自転車には厳しくなるし」


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2015.09.06 / Top↑
 数人の宿泊者たちを見送り夏樹も出発の準備を始めたが、天気が悪く今にも雨が降り出しそうな空模様に気が乗らなかった。それでも明日か明後日には、函館からフェリーに乗り北海道を離れなければならない。結局、ユースホステルを出たのは十時になってしまった。
「じゃ、皆さん、ありがとうございました。また、どこかで会える日まで」
「髭さんも気をつけてね」
 ヘルパーの二人が笑顔で手を振ってくれた。
「夏樹君、筏作り、ご苦労さん。ありがとう。機会があったらまた来年もおいでよ」
 ペアレントさんが言った。
「はい、おぉきにぃ、面白かったです。あっ、たばことライターを忘れた」
 慌てて部屋に取りに戻り、別れのあいさつのやり直しとなった。
禁煙、禁煙しなさい!」
 ペアレントさんに少しきつめに言われた。

 浜頓別のAコープで二キロ入りの米を見つけたのを思い出し、キャンプ用に買った。それから日本海側の豊頃へまっすぐに向かう。日本海沿岸を走る羽幌線(現在は廃線となっている)天塩大沢駅に寄った。なぜ寄ったのか今ではわからないが、車両一両分の長さの単線ホームに物置のような待合室で、Aコープでコメと一緒に買ったミニクリームパンと紅茶をいれて昼飯にした。
 羽幌、留萌とさらに南下し、北上する時に寄った浜益の海産物店のことを思い出し、寄り道することにした。しかし、残念ながらこの日は休業日なのか開いていなかった。
 空模様は相変わらず今にも雨が降ってきそうなのだが、今のところ降られていない。たまたま立ち寄った店のテレビで明日の天気予報を見た。今夜かあら明朝にかけては雨のようだ。函館からのフェリーには明日に乗る予定で、大沼のユースホステルに泊まることにした。イクサンダー大沼ユースホステル(現在は閉館されているようだ)に電話をして地図を確認した。
(このユースホステルに泊まった記録はあるのだが、それ以外の記録と記憶が皆無なため、次回は明朝からの記事にします)

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2015.09.23 / Top↑

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