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 本文に入る前に私の拙い文章を読んでくださる皆さんへ一言、御礼申しあげます。
 今年の四月から始めましたブログも今回で百回となりました。正直こんなに続くとは思っていませんでした。読んでくださる方がいらっしゃるということが、励みとなりここまで来ることが出来ました。ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。
 今回が偶然にも本年最後の更新となろうかと思います。皆様にとって来る平成二十一年がよい年でありますよう、お祈りしています。



 京都を出てからは通勤、通学の人並みが、乗り降りしていた。三人は高校の卒業式をきのう終えて、今日から休みだけれど、世間一般の人たちは年度末で忙しいのだ。おそらく。
 目の前には多くの人が立っているので、三人での会話もままならず、その人たちの間から、かいま見える車窓に何か面白いものがないか、きょろきょろとしたり、入れ替わり、立ち代りする乗客を観察したりするようになっていた。
 自分の座っているすぐ後ろに窓はあるが、幼稚園児のように窓に向かって膝を突き、吊革を持って立っている目の前の乗客に足の裏を見せ付けて座るわけには行かず、黙って向かいの窓の景色を見るでもなく、人間ウオッチングをするでもなく、手持ち無沙汰な状態が続いた。

 神戸を過ぎた頃からは、目の前に立つ人たちの間からは、海が頻繁に見えるようになった。須磨を過ぎた頃には乗客もだいぶ減り、立っている人はまばらになり、向かいの車窓も、よりはっきりと見えるようになった。また、ビルや工場群は減り海水浴が出来るような海岸線が見えるようになった。三人での会話も出来るようになり、ようやく旅の気分が出てきた。


「今日は倉敷まで行くんやろ」
 石田が口火を切って話し始めた。
「うん。昼ごろには着くで、山陽路で観光できるところと言えば、とりあえず倉敷の『美観地区』かなと思ってな」
「今回の旅行の計画は、石田と俺の進路がなかなか決まらんかったから、夏樹に全部まかせてしもうたなあ」
「なんにも気にせんでええねんで、俺は早ように就職先が決まって、学校にも行ったかて何をするわけでもなく、毎日が暇やったさかいになあ、ちょうどよかったんや」
「ほな、倉敷から後の予定をもう一回聞かせてくれへんか」
 石田は卒業式の前の日まで、合格発表後の手続きや、卒業生代表の答辞の準備で忙しく、旅の計画をまだ話していなかった。きょう会うのが今年になってから二回目だったのだ。

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2008.12.31 / Top↑
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