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「じぶんって、随分と堅実やなあ、そんなくるくるの頭してんのに」
「いやこれはな、失敗やねん、こんなになるとは思わんかったんや。高校の校則でパーマは禁止やったんやけど、どうしてもパーマをあてたかったんや、ほんで卒業式が終わって、そのまま真っ直ぐに美容院に行って、パーマあててって言うて、そのまま寝てしもうたんや、目が覚めた時にはこんなんやったんや」
 パーマをあてるというのは、関西だけのようだけれど。確認はできていない。

 少し伸びていた髪の毛をカットせずに、そのままパーマを掛けてしまったから、くるくるのアフロになってしまったことを、タク君が補足した。
「なんでカットせんかったん」
「卒業式で疲れてしもうて、パーマをあててって言うことを頼んだ後は、ちょっと寝ぼけてたみたいでな、あんまり覚えてへんのやけど、カットせんといてって言たみたいなんや」
「ほんで、そんな頭になってしもうたっちゅうことか」

 五人は関西から遠く離れた津和野の地で、偶然知り合い、小さな炬燵に足を入れて、些細な内容だけれど関西弁を飛び交わしていた。つい数時間前までは、まったくの他人、見ず知らずの人だったのに、旅は大いに人の心を広げて、多くの知識を吸収できる場なのではないだろうか、そして人として大きくしてくれるように思う。

「じぶんらは、いつから旅にでたんや」
 夏樹が話しを変えた。
「今日からや、今朝、大阪を出て津和野に着いたんや」
 タク君が言った。
「と言うことは、新幹線で小郡まで来たんか、随分と贅沢な旅行やなあ」
「そやかて「旅のしおり」にはそう書いてあったんや、それで小郡まで新幹線で来たんや。さすがに泊まる所まではその「旅のしおり」の通り、ちゅうわけにはいかへんから、ユースホステルに泊まることにしたんや、「旅のしおり」に書いてあるホテルに泊まるには、あまりにも予算が足らんし、実際問題として新幹線に乗ってしまうと、他に使える金が殆ど残らへんのよ。泊まるところで一番安いところはどこやって、担任のセンコウに聞いたら、ユースホステルが安いって、その代わりに部屋は相部屋、食事も普通の飯やし、ほんまに安いだけやでって聞かされて来たんや。けどホテルみたいな所とはこんなに違うとは思いもせんかったで」
 くるくるパーマは相変わらず饒舌である。



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2009.02.23 / Top↑
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