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「ええっ、あんたらそんなに悪い人たちなんですか」
 石田が座ったままで仰け反り、半身の体勢になった。
「あほなこと言わんといて、俺たちがそんな悪いやつらに見えますかって」
 二人が口を揃えて言った。
「うん、見えますよ」
飛沢と夏樹が同時に言った。
「その頭かっこやったら、どこから見てもヤンキーの兄ちゃんやで」
「飛沢の言う通り、大喧嘩のときの、どっちかのグループの親分とちゃいまんのか」
 夏樹が少し笑いながら言った。
「なんちゅうこと言いますねん、さっきも言うたけど、タクよりはスケベやないし、頭も悪くはないし、面白いし、背もちっちゃくはないし、こんなに大人しい僕が喧嘩をするようなグループの親分やなんて、ありえへんでしょう」
「誰が大人しいねん」
 くるくるパーマを除く四人が口を揃えてつっこみをいれた。その後は五人で大笑いした。

 ちょうどそのとき、障子戸が開いた。
「ずいぶん楽しく盛り上がってるところ申し訳ないのですが、夕食の時間です、食堂へ来てください」
とペアレントさんが声をかけてきた。

 ここに今日、泊まっているのはやはり夏樹、飛沢、石田と、タク君とくるくるパーマ君の五人だけだった。
 今日の夕食も家庭料理というか、定食屋さんのスペシャルランチというか、もちろんホテルや、旅館の料理のような豪華なものではなかった。

 夕食後に五人は夏樹たちの部屋の炬燵に潜り込んで、話を続けた。
「津和野って女もんの雑誌とかによく載っていて、今では有名な観光地なんやろ。若い姉ちゃんたちがいっぱい来てるって聞いてたから、楽しみにしていたのに、ここは男しか泊まってへんって、どういうことやねん。つまらんのう、タク。責任者でてこいっちゅうねん」
 くるくるパーマが言った。
「シンヤ、俺にぼやいたかて、どないにもならんやろ」
 くるくるパーマはシンヤという名前らしい。
「俺たちも今日の五時過ぎに駅について、まっすぐにここへ来たからなあ。けど観光客はあんまり見かけへんかったなあ。失敗パーマ君は、若い姉ちゃんが目的で来たんかいなあ」
 夏樹が言った。
「失敗パーマって言わんといて、俺はシンヤ、川上信也ちゅうねん、以後お見知りおきを」
 と言って右の手のひらを上にして前に突き出した。任侠映画の影響が大きい奴のようだ。

 




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2009.02.27 / Top↑
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