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「かなりお疲れのようですねえ」
 飛沢の右隣に陣取って、布団の上に座っていた大学生ふうの男が声を掛けてきた。
「あっああ、どうも」
 飛沢が飛び起きるように布団の上にあぐらをかいて座った。大きな荷物を担いで、あちらこちらを歩いたために足も、肩も筋肉痛になり、特に足が痛くなったことを、飛沢にしては丁寧に話した。
「君達は大阪の人ですか」
 隣に座っていた男の髪は少し長いボサボサ頭、日に焼けた黒い顔の中にひときわ白さが目立つ歯を見せながら笑顔を作り、話し掛けてきた。
「あっ、やっぱりわかりますか、大阪やないけど同じ関西人ですねん」
 夏樹がにっこりして言った。
「わかるよ、大阪の友達がいるからね、話し方が同じだから」
「けど、大阪と京都ではちょっと違いますけどね」
 石田も会話に参加してきた。知らない人との会話が苦手だと言っていたのだけれど。
「へえ京都から来たんだ、京都はいいところだよね、修学旅行で行った時に感動してね、大学に入ってからも何回も行ったよ」
「京都のどこいらへんがいいですか。十八年ほど住んでますけど、観光地とかにはあんまり行ったことがないから、ユースホステルとかでお勧めはとか聞かれても答えらへんのですわ」
「何や夏樹、京都の観光地に行ったことないんかいな」
「ほな飛沢は、あっちこっちの観光地に行ったんかいな」
「うん、清水寺には行ったことあるで」
「他には何処に行ったん」
「んんと、京都タワーかな」
「あれは観光地とちゃうやろ」
「そうかなあ」
 少し髪を伸ばしてボサボサ頭で、色の黒い大学生が、部屋中に響き渡りそうな大きな声で笑いはじめた。
「君達、おもしろいね、漫才を見ているみたいだよ」
 夏樹たち三人はにこりとともせずに、色黒の男を見た。飛沢が小さく言った。
「そんなに面白いですか、普通の普段通りの会話ですけど」




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2009.03.27 / Top↑
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