上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑






 少し長髪のボサボサ頭で色黒の大学生は、夏樹たちが少し不機嫌そうに話すことに気がつき、笑いをこらえながら軽く謝った。
彼にとっての関西弁は、テレビなどで見る漫才のイメージが強く、関西弁イコール面白い話し、面白い話し方と言うことになるのだという。
「ごめんね、気を悪くさせちゃったね。全国を旅しているとさ、さまざまな人たちと出会うけど、やっぱり関西の人はねえ陽気で、楽しくて、面白い人が多いんだよね。テレビで見る上方漫才の芸人さんに見えちゃうんだよ」
「全国って日本中を旅したんですか」
 話し方が漫才みたいだと言われたことなど、もうどうでもよくなった、『日本中を旅した』と言う言葉に、夏樹がまたまた、興味津々である。

 ボサボサ頭で色黒の大学生は埼玉県の出身で、いまは東京の大学の三回生だそうだ。夏休みなどの長期間の休みを利用して、日本中を旅しているのだという。
「日本中と言っても、隅々まで行った訳ではないんだけどね。休みが始まると、とりあえず荷物だけをまとめて駅に向かう、そしてなんとなくその時の気分で、どこの方向へ行くかを決めて、乗る電車を決めるんだよ。駅に行くと各地の観光案内のポスターが貼ってあるじゃん、それをちらちらと眺めて決める時もあったりするんだよね」
「気の向くままのぶらり旅、なんかのテレビ番組のタイトルみたいな旅ですねえ」
飛沢も興味津々だ。

「春は桜を見に行って、夏は涼しい北海道や避暑地に、冬は雪景色のきれいなところやあまり有名ではない温泉地に向かうことが多いかな。秋はねえ秋休みがないから、あまり遠くへは行けないんだよね」
 大学へ行っている時は毎日のようにアルバイトをして、旅の資金を稼ぎ、休みになると旅に向かう。一度出かければ三週間以上の長旅になるため、アルバイトで貯めた資金だけでは贅沢は出来ず、節約ばかりの貧乏旅行になる。時には駅に野宿をしたり、電車やバスの連絡が悪く、ヒッチハイクをして目的地へ向ったりもした。もちろん歩くこともしばしばで、そのために顔だけが日に焼けて黒くなり、床屋へ行く金が惜しく、ボサボサの長髪なのである。


  ランキングに参加しています
  下をポチッとクリックしてください。ご協力お願いします。
       ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

にほんブログ村 旅行ブログへ にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
スポンサーサイト
2009.03.30 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://suzukaze930.blog19.fc2.com/tb.php/136-f5b97103

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。