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 翌朝も良い天気だった。卒業式の次の日に出発した今回の旅行だが、今日で五日目となった。本当に毎日が良い天気だ。
 三月の初旬という今の時期は、例年であれば『三寒四温』という慣用句があるように、不安定な天気が続くのであるが、五日間も連続して良い天気が続くのは珍しいのではないだろうか。

「おはよう、今日は出雲までいくで」
 夏樹が張り切って笑顔で言った。
「いよいよ出雲か、あの出雲大社に行けるわけやな、楽しみやな」
 飛沢もとても元気で、楽しそうだ。
「二人ともなんで今日はそんなに楽しそうなんや、なんか特別にええことでもあんのんかあ」
 石田が不思議そうに二人の顔を覗き込んだ。
「あれ、石田は知らんのかいな、今回の旅行を西本州一周にした一番の理由は、出雲大社に行くためや」
 飛沢がますますにこやかな顔をして言った。
「最初は一週間ぐらいで、ぐるっと廻ってこれるような旅行をしようと、飛沢に持ちかけたんや、それで俺は西本州一週ぐらいが、手ごろでええのとちゃうかなって提案したんや」
「夏樹からそれを聞いた時に、なぜか直ぐに出雲大社が頭に浮かんだわけよ、西本州ということは、山陰、山陽地方のことやな、山陰といえば島根県の出雲や、あの出雲大社があるじゃ、あありませんか、とひらめいた訳や」
「出雲大社って言うんやから神社なんやろ、飛沢って神社がすきなんか」
 石田が真面目な顔をして言った。
「はあ、おまえ、何を言うてまんねん、十八歳の青年が神社マニアなわけないやろ。出雲大社や、知らんのかいな、ここは縁結びの神さんやないか。ちゃんとお参りをして、かわいい彼女ができますようにって、お願いをしてくるんやないか」

 今朝の飛沢は、旅行に出かけてから初めて一番に起きて、いつも以上ににこやかで、楽しそうなのか、その理由がようやく石田は理解できた。
「けど今日中に出雲大社までお参りに行けるかどうか、分からんで。俺もそこまでは計画をしてないからなあ」
「夏樹、それはないで、ようやく出雲大社にお参りにいけると思うたのに」
 飛沢の顔が、少し俯き加減になった。


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2009.04.29 / Top↑
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