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「あっ、思い出した、岩淵ってやっぱり中一のときに同じクラスやった。そうかあ、あの岩淵みたいなんがタイプなんや」
 飛沢が突然おおきな声で言った。
「そやから、いらんことを思い出さんでええから、さっきも言うたけど振られたんやから、もうええやんか」
「振られたって、告白したんかいな」
 石田が真面目に質問した。
「いや、する前に別の奴と付き合っているのを知ったんや」
「ほな告白はしてないちゅうことは、振られたっちゅうのは正しくないなあ」
 石田が真面目に分析した。
「おわり、おわり、もうおしまい」
「そうかぁ、わかった、この話しはこれで終りや、なっ石田」
 飛沢が喧嘩の仲裁をするかのように割って入った。
「俺は別に、攻めてるわけやないで、ちょっと羨ましかっただけや、そやかて岩淵は可愛かったしなあ」
 石田の声のトーンが少し小さくなっていった。
「なんやおまえ、それって、どういうこっちゃねん」
 夏樹の隣に座っていた石田の首に右手を回し、プロレスの技のように軽くしめつけた。その顔は大きく崩れ、笑っていた。

 そんな馬鹿話しをしている間に、車窓には海が見えなくなり、二,三の駅に停車し過ぎていった。
「今の駅って西出雲って書いてたなあ、次で乗り換えるで、いよいよ出雲大社やで」
 夏樹が言った。
「よし、俺も岩淵みたいな可愛い彼女ができるように、ちゃんとお願いしに行くぞ」
「飛沢、その話はあと終りとちゃうんかい」
「ああっ、ごめん、ごめん、終りやな、おわり」
 飛沢は両手を顔の前であわせ、夏樹に向かって軽く頭を下げた。

 出雲市駅で大社線に乗り換える。気動車が一両だけのローカル線で三つ目の駅が大社だ。二十分ほどで到着する。一見、神社のような大社造りの駅舎が迎えてくれる。


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2009.05.22 / Top↑
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