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 この日の宿泊は出雲大社の近くにある「えびすやユースホステル」
 民営のユースホステルで、歌舞伎の始祖「出雲のお國」の”お國座”跡地を譲り受けて開設されたようだ。ここには昨年の春に安達と一緒に夏樹は泊まっている。
 もともと宿泊定員は少ないのだが、今回もほぼ満室のようだ。どこのユースホステルも宿泊者の大半は大学生のようだ。今日のえびすやユースホステルもほとんどが大学生のようで、高校生(正確には高校を卒業したばかり)の夏樹たち三人が少し子供っぽく感じるのはなぜだろう。

「おかえりい」
 ユースホステルの玄関を入って、大きく明るい声が聞こえてきた。
「男三人だから、夏樹君たちかな」
「はい、そうです。ええっと、ただいま、でええのかな」
 夏樹が少し恥ずかしそうに言った。
「いいよ」
 大学生風の男は、にっこりと笑顔で答えた。
「ただいまあ」
 夏樹の声よりもっと小さな声で、飛沢と石田が言った。
「なんか元気ないねえ、どうしたのかな。若者よ、もっと元気に挨拶をしようね」

 にっこりと笑って、大きな声で出迎えてくれたのは、このユースホステルで住み込みのアルバイトをしている大学生だ。ヘルパーと言う。
 アルバイトと言っても住み込みで、三食付だからアルバイト料は大した金額ではないようだ。

 ユースホステルの経営者、運営者のことを「ペアレント」と言う。まさにこのえびすやユースホステルのペアレントさんは、お母さんのような方で、今でも旅をしていた頃のことを思い出す時には、必ず思いだされるペアレントさんの一人である。
 ほとんどのヘルパーをやっている人は、ユースホステルが好きで、そのユースホステルのペアレントさんに惹かれてヘルパーとして働いているようだ。

 たまたま泊まりに来て、長期休みのほとんどをそのユースホステルでヘルパーとして過ごす人もいるようだ。そんなユースホステルやペアレントさんの噂は口コミで旅人たちの間に広がり、多くの人が集まってくるのである。
 旅館やホテルなどは、その建物や料理と言ったサービスを求めて人が泊まりに来る。名物料理や豪華な温泉、景色の綺麗な部屋などに人気が出ると、多くの人が集まるのだけれど、ユースホステルの建物はホテルのように豪華でわないし、食事はたいていの場合、日替わり定食のような料理が多い。海沿いのユースホステルだからと言って、刺身の盛り合わせなどは出てはこない。宿泊料金も全国ほぼ同一料金である。




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2009.06.08 / Top↑
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