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                  出雲大社鳥居


 飛沢が大注連縄に向かって、五円玉を投げ続け、やっとの思いで刺さったのは三十分後だった。
「飛沢、こんなに何回もやって、やっと刺さったと言うことは、お前の恋は当分の間、叶いそうにもないなあ」
「なんやて夏樹、お前はどうやったんや」
「十回目で刺さったで」
「俺は一回で刺さったなあ」
 遠慮気味に石田が言った。
 飛沢は百二十五円の御賽銭を入れて、長い間、両手を合わせ頭を下げていた。

 一畑電気鉄道(現一畑電車)に乗り、松江まで移動した。出雲大社駅から乗り、一度乗り換えて松江市内の松江温泉(現松江しんじ湖温泉)駅まで行く。一畑薬師のある一畑口駅のあたりからは右手に宍道湖が広がり、松江までの間、湖畔を走る電車である。
「なんや飛沢はまた居眠りかいなあ」
 夏樹が右隣に座っている飛沢を見て,ひとごとのように行った。
「なあ石田、飛沢がまた居眠りしてるで」
 左隣に座っている石田に同意を求めようと左を見ると、石田も居眠りをしていた。
 夏樹はひとり黙って目の前に広がる宍道湖を眺めていた。

                宍道湖


 一時間ほどで松江には着く。まだ昼だ、ゆっくりと市内観光をすることにした。
 時間的には松江より、もう少し東にあるユースホステルに泊まればよかったのだけれど、米子のユースホステルは定員が少ないためか満室で予約が取れず、そこより東には鳥取まで行かないとない。出雲から、鳥取は少しハードな旅程になるために松江のユースホステルに泊まることにした。
 今回の旅は、西本州一周を前提とし、前半はハードだが少しでも早く最大の目的地である出雲大社へ向かう、後半は少しゆとりの旅程で一日の移動距離は少なめにした。
 まずは松江城を目指した。いつものように重い荷物を肩に担ぎ、三人は歩いた。

 京都を出て六日目だが、天気には恵まれた。一日も雨は降らず、曇りの日もなかった。今日も快晴とまではいかないが、天気予報的には「晴れ時々曇り」である。防寒用に羽織っているジージャンが、すこし暑苦しいぐらいの陽気だ。




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2009.06.22 / Top↑
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