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 一畑電鉄の駅から一キロほどで松江城に着く。松江城天守閣は関が原の合戦後に建てられ、現存する全国の城の中で六番目に古く、山陰地方で唯一現存する城だそうだ。
「立派な城やなあ」
 夏樹が言った。

松江城

「お前に城のことがわかるんかいな」
 目の前の大きな城を見上げて飛沢が言った。
「復元やのうて、何百年も前からここにあった本物の城なんやろ、なんかすごくないか」
 夏樹は重い荷物を足元に置き、松江城を見上げて、大いに感動していた。
「天守閣に登ろう」
 今までの疲れはどこへ行ったのか、夏樹は他の二人の意見を聞くことなく、天守閣の入り口へと向かった。最上階からは松江の市内が一望でき、宍道湖も見える。

宍道湖2

 最上階からの眺望を楽しんだ後は、城の周辺を観光案内図も持たずに、なんのあてもなく、気の向くまま城下街の雰囲気を散策することにした。しかし、三人とも言葉数は少なく、石田は他の二人とは一緒に行動しなかった。
「俺、ここのベンチで座ってるは、どうせさっきの電車に乗って今日のユースホステルのある駅まで行くんやろ」
「石田、どないしたんや、そんなに草臥れたんか」
「うん、ちょっとな」
「ここでずっと座ってるか。荷物を置いて行ってもかまへんか」
「ええよ」
 夏樹と飛沢は石田を城の入り口付近のベンチに一人置き、散策に出かけた。

松江市内


「松江って小泉八雲が居たとことちゃうかいなあ」
「夏樹、それってアイルランド人の作家でラフカディオ・ハーンって言う人のことやろ」
「おまえ、随分と詳しいなあ」
「一応は受験勉強をしたからなあ、ちょっと頭に残ってたんや。代表的な作品が「耳なし芳一」って言う怪談話しなんや」
「その怪談話しは知ってるは、小泉さんが創ったんか。毎晩のように現れる妖怪に悩まされた芳一さんが、お坊さんに頼んで体中にお経を書いてもらって、妖怪退治をしようとしたんやろ」
「そうそう、ところが耳だけ書き忘れてしもうたさかいに、妖怪は耳だけを切り取っていったと言う話しやったなあ」
「小泉八雲って日本人やと思ってた」
 二人でそんな話しをして歩いていた時、目の前に小泉八雲旧居が表れた。



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2009.06.29 / Top↑
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