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 松江ユースホステルは一畑電鉄に乗り一つ目の古江(現松江イングリッシュガーデン)駅から歩いて十分ほどのところにある。
「うわあ、この坂を登らんとあかんのかいな」
 石田が突然、目の前に続く緩やかな登り坂を見て言った。他の二人より少し遅れて歩いていた。今日はいつも以上に元気がない。
「あいつ、体付はごついけど、意外と体力がないなあ」
 飛沢より少し後ろを歩いている石田を見てひとり言のように言った。
「石田、もうちょっとや頑張って歩け」
 夏樹が大きな声で言った。
 
 松江ユースホステルは協会直営のユースホステルである。建物は鉄筋コンクリート製で定員は八十名とユースホステルとしては多いほうだ。
「きょうの夕飯はなんやろなあ、腹が減って来たわ」
「飛沢、まだ四時やで夕飯までは二時間ぐらいあるんとちゃうか」
「夏樹は腹へらへんか、昼にラーメンを一杯だけで済ませて、その後であっちこっちを歩いたやろ、やっぱりあの時にラーメンライスにして、餃子も食べればよかったかなあ」
 飛沢は身長は高い方だけれど、華奢な体型で、大食いタイプには見えないのだけれど。
「飯も楽しみやけど、どんな人たちが泊まっているか、ほんでどんな人と知り合えるか、そっちのほうが楽しみやなあ俺は」
「そうやったなあ、今日は可愛い女の子が泊まっていたら、その人たちと話しをするきっかけを作って、それから・・・」
「それから、どないしたんや」
「それから、どないしたらええんやろ」
 飛沢はそう言って俯いた。
「まあまあ、それからは、それから考えよう、な」
 夏樹の右手で飛沢の背中をポンポンと二回叩いて、大きく笑った。




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2009.07.06 / Top↑
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