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 鳥取駅から倉吉駅には一時間ほどで着く。
 現在のガイドブックを見ると、倉吉駅より南の地域に白壁の土蔵群や町屋などがあり、城下町として繁栄した当時の面影が残るところのようだ。残念ながら三十年前にはガイドブックも持たず、この日に泊まるユースホステルは倉吉駅より北の方で、ただ泊まりに寄っただけになってしまった。

「だいぶ遅くなってしもうたなあ、陽も沈んで暗くなってきたし」
 夏樹が倉吉駅を降りてバス停に向かいながら言った。ユースホステルにはバスに乗って十分ほどのところにある。
「ああ、腹減ったなあ、早うユースホステルに行って飯を食おうぜ」
 飛沢は相変わらずよく腹を減らす。昼も鳥取砂丘の食堂でラーメン大盛りのライス付を食べたのだが。
「おおっ、直ぐにバスが来るから」

 今日の泊まりはユースホステル香宝寺。お寺の一部がユースホステルとして運営されている。本堂の隣に宿泊棟がある。いつものように受付を済ませると、飛沢が大きな声でペアレントさんに聞いた。
「夕飯は何時からですか」
「やっぱり、まずは飯からか、おまえは腹減らし怪獣見たいやなあ」
「・・・」
「あれ、おもろなかったか」
「夏樹、笑わすつもりやったんか、今のでは座布団を全部取り上げやな」
 飛沢が荷物を担ぎ、部屋に向かいながら言った。

 飛沢の腹の中もいっぱいになり、ようやく落ち着いた。
「さあ、風呂に行こうか」
 飛沢もユースホステルでの生活の流れを覚えたようだ、食事の後は風呂、そしてミーティングと言うお楽しみ会が待っている。
「ここのユースホステルは温泉と書いてあったけど、風呂はどこかな」
 最後の宿泊で、飛沢の念願である可愛い女の子と知り合うきっかけと考えているミーティングが、最後となる。寝るまでの時間を有意義に過ごすためには、さっさと風呂に入ったほうが得策とばかりに、風呂の場所を探し始めた。
「夏樹、風呂はどこや、そんなに広くはない建物やけど、風呂が見当たらんなあ。あっちのほうはお寺の本堂やろ」
「あそこに風呂って書いて、矢印がしてないか」
 廊下を進み本堂に入って行く手前に下へ降りる階段がある。そこを降りて行く様に矢印がしてあった。
「こんなとこに風呂があるんか、夏樹」
「とにかく行ってみよう」
 石田が先頭になって階段を降りていった。




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2009.07.21 / Top↑
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