上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
「飛沢、上りの鈍行列車が来たで、カメラの準備はええのんかあ」
 夏樹の声に俊敏な動きで反応した飛沢は、前もって決めておいた撮影ポイントへ、カメラを持って走って行った。
 当時は乗降客などほとんどいなかった。ましてやこの小さな駅に何時間も滞在して写真を写している者などはなく、たまに乗り降りする人たちには不思議そうな顔で見られていた。
 そんな餘部鉄橋も平成二十二年には、コンクリート製の新しい鉄橋に架け替え工事が完了するらしい。そのため、数年前から鉄道ファンのみならず、一般の観光客も多く訪れるようになったそうだ。駅から少し山のほうへ登ったところには、展望台もあったようだが、夏樹たちがカメラを持って何時間も居た頃にはなかったはずである。

「次が来る前に俺は下まで降りて、鉄橋を下から写したりしてくるは」
 夏樹が上りの鈍行列車の最後尾が鎧駅側のトンネルに入ったのを見とどけてから、カメラを持って走って行った。
「俺も」
 夏樹の後を、飛沢と、石田も走ってついて行った。
 行きは良いよい帰りはつらい、細く急な山道を登って駅まで戻ってきた時には二時を過ぎ、まもなく上りの鈍行が入って来た。これに乗って香住駅まで行き、京都行の特急「あさしお」に乗る。

 香住駅の切符売り場で周遊券を見せて、特急券だけを買う。一両の真ん中あたりのA,B,C,
の三席分の切符を渡された。その三枚を扇型に広げて裏側が見えるように飛沢と、石田に差し出した。その結果、窓際に夏樹、その隣に飛沢、通路を挟んで石田が座った。



・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

にほんブログ村 旅行ブログへ にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
・応援いただき、ありがとうございます。
スポンサーサイト
2009.08.06 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://suzukaze930.blog19.fc2.com/tb.php/185-740e7e95

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。