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 京都から奈良までは国道二十四号線を真っ直ぐ南に進み、おおよそ五十キロの道程だ。京都と奈良を結ぶ唯一の国道だが道幅は少し狭く、トラックやダンプなどの大型の車を含めた多くの車両が、上下線ともに混雑している。また、京都の南部は京都市のベッドタウン的な地域で、人口は増加傾向にあり多くの住宅が立ち並び、そのための商業施設や学校、郊外型の大きな工場なども多くある。信号も数十メートルの間隔で設置されているところもある。
 あくまでも三十年ほど前の話である。現在は国道二十四号線より二、三キロ西よりの、城陽市から奈良市の少し北、木津までを自動車専用道路が開通しているようだ。

 交通量の多い道路では渋滞して前の車が止まってしまうと、二輪車はその左側の歩道と車の隙間をすり抜けて前に進むのだけれど、道幅が狭いので渋滞してしまうと左側にあまり隙間がなく、トラックやダンプなどの大型車が目の前に止まっていると、すり抜けることが出来ない。思うように前に進むことが出来なくなってしまった。秋の行楽シーズンの土曜日とあって一段と交通量が多いのだろう、四輪車と同様の渋滞にはまってしまったようだ。

「五十キロぐらいなら、三時間ほどもあれば余裕で行けると思うてたのに」

 夏樹は今回の旅の主目的をユースホステルでの出会いを楽しむことにしている。観光は二の次で、ガイドブックも地図も持たず、それらしき資料はユースホステル・ハンドブックだけをDバッグに入れて来た。単純に目的地は奈良ユースホステル、国道二十四号線を南下し、奈良市内まで行って、ユースホステルを探す。それ以外は何も決めてこなかったのだ。そんな気ままな思いつきの旅なので、出発したのは昼近くになってからだった。あまり早くにユースホステルに着いてもチェックインができないから、ゆっくりと会社の寮を出て来たのである。

「こんなに車が多いとは、予想以上やなあ。けど急ぐ旅やないし、この調子やとユースホステルに着く頃がちょうどの時間になるかな」
 渋滞に巻き込まれてもいても、楽観的な夏樹である。


・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

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2009.08.24 / Top↑
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