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「名古屋の三人さんは大学生ですか」
 夏樹が言った。
「そうです、名古屋の工業系の大学生です。ロボットのことを専門に勉強してます」
 髪を肩まで長く伸ばしている男が言った。
「ロボットを作っちゃうわけね。おもしろそう」
 夏樹のタイプの女性が言った。彼女は髪を長く伸ばし、軽くウエーブがついていた。
「あなたちは、どっから来たんですか」
 夏樹が二人の女性に聞いた。
「私たちは、ねえぇ」
 髪にウエーブのついた女性が、もう一人のショートカットの女性に問いかけるように言った。
「関東方面ですよねえ。標準語やもんねえ」
 身長が一番高い名古屋の大学生が言った。
「そうそう、関東方面、東京の方から来たの、ね」
 髪を長く伸ばした女性が、もう一人の女性の方を見て、少し困ったような表情で言った。
「東京の方・・・」

 当時は関東の中で東京二十三区以外は田舎で、山の手線を中心に遠ざかれば遠ざかるほど田舎の人、のような風潮があったようだ。今では死後になったと思うが「いさちか」と言う言葉があると聞いたことがある。「茨城、埼玉、千葉、神奈川」だそうで、東京を取り巻く都会じゃない県のことだそうだ。
 現在の夏樹が住んでいるところかすれば、かなりの都会である。近くを通るJR線には、三両編成の電車が一時間に一本しか走っていないのだ。「いさちか」と言われていても、電車は十五両編成で十分に一本は駅に来るじゃないか。

「東京の方って、東京やないんですか、神奈川とか埼玉とかって言うことなん。自分ら何処から来たん」
 夏樹はもう旧来からの友達と会話をするように、話しかけていた。
「えっ、自分ってあなたは京都でしょ、えっいま自分ら何処から来たかって言わなかった」
 髪を長くのばした女性がとても不思議そうに言った。
「自分らって自分らのことやんかあ、あれ、あんたらのことやで」
「自分って自分のことでしょ、私とか僕と同じように自分って言うんじゃないの」
「ん・・・。京都では、君とかあなたと同じ意味で自分って言うんやけど、それっておかしいですか」


・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

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2009.09.07 / Top↑
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