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「お前、相変わらず下手で無茶苦茶な英語でビートルズを歌うんや」
 飛沢は夏樹の方を向かずに、グラスに入ったウイスキーの水割りを少し口に入れて、今にも眠ってしまいそうな目をし、呂律がはっきりしない口調で言った。
 酒の量をもっとも多く飲んだのは小田君だと思われるが、まだまだ飲み足りない様子で、二杯目のウイスキーの水割りを作りはじめた。言葉少ないが、夏樹と飛沢の会話の要所では彼の意見を、端的に的確なコメントを入れたり、時には突っ込みを入れたりする人だった。
「そろそろ寝ようか、飛沢君もこのまま雑魚寝でいいんだろう」
 小田君は夏樹や飛沢よりも多くの酒を飲んだのにまだ酔っていないようだ。はっきりとした口調で言った。小田君が一般的であって、夏樹と飛沢が酒に弱いだけなのかも知れないのだが。

 大晦日の浜名湖へは夏樹は一人で行くことにした。そして、元旦には名古屋へ出て高山線を北上し、北陸方面へ雪を見に行くことにした。降り積もった雪の上を歩くと「きゅっ、ぎゅっ」と言う音がする。これを聞くのが好きな夏樹は、正月ならおそらく北陸まで行けば雪が降り積もっていることを信じ、能登まで足を伸ばして見ようかと考えている。考えているだけで何の計画も立てていない。もちろん泊まるユースホステルも決めていないし、まだユースホステルのガイドブックさえも開いてみていない。初めての無計画の旅に出ようと、企んでいる。初日の浜名湖だけが決まっている旅である。その後は大好きな雪を見に行く旅である。


・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

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2009.09.25 / Top↑
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