上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
 賑やかな二人の会話から聞こえてきたことは、二人とも浜名湖ユースホステルの常連で、毎年の大晦日にここへ来て年を越すようだ。
 そんな二人を少し羨ましく思いながらも、なんの声もかけられず、そのまま受付を済ませようと会員証をバッグの中から探し出した。

「ニューイヤーイヴのコンサートに参加されますか」
 宿泊表に住所や氏名を書いていると、受付のヘルパーさんが聞いた。奈良で知り合った埼玉の女性たちからは、大晦日に浜名湖ユースホステルが面白いとしか聞いていなかった。だからコンサートってなんなのか分からなかった。
「このユースホステルは初めてですか、今日はうちの専属バンドとともに大いに歌って、ゲームなんかもして新年を迎えるのです。年越しそばと、新年にはお汁粉も出でます。宿泊費とは別にもう五百円なのですが、参加されますか」
「はい、もちろん。なんかとても面白そうやね、ここは初めてなんやけど奈良のユースホステルで知り合った人がね、大晦日の浜名湖はおもろいから是非にと言われて、来て見ました」
「関西の方ですか」
「分かりますか、なんでやろなあ」
「いやあ、思いっきり関西弁ですから」
 夏樹の気持ちが急にほぐれて、なんだか楽しくなってきたようだ。もう心は夜のコンサートのことでウキウキ、ワクワクしていた。

「あら夏樹さんこんにちは、お帰りなさい」
 どこかで聞いた覚えのある女性の声が聞こえてきた。
「どうも、奈良ではいろいろとありがとうございました。さっそく写真を送っていただいて、おぉきにぃ。お誘いいただいたので喜んで来ました。コンサートがあるんやて、たのしみやねえ」
 奈良のユースホステルで親しくなった、埼玉の女性だった。夏樹とは同じ歳であることが、写真に添えられていた手紙に書いてあった。女性の年齢は男には分かりにくいものなのだ。



・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

にほんブログ村 旅行ブログへ にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
・応援いただき、ありがとうございます。

スポンサーサイト
2009.10.02 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://suzukaze930.blog19.fc2.com/tb.php/211-1f7d85e8

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。