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「やっぱり関西弁には、つられてしまうなあ」
 トオルが言った。
 夏樹の向かいのベッドの上の男は「中村智史」埼玉県から来たと自己紹介した。
「埼玉ですか、東京の方とは言わないんですか、奈良で知り合った女の人は東京の方とは言うけど、なかなか埼玉とは言わんかったんやけど」
「そうね、埼玉は東京よりは田舎だから、そこに住んでいることを隠したがる人は多いかもね」
 中村智史が言った。夏樹は奈良での出来事を中村に話し、その女性たちにこのユースホステルのことを聞いて来た事を話した。
「俺たちは今年が二回目なんだ。たまたま去年の大晦日に訪れてね、面白かったから今年も来たんだよ、バイクでね」
「埼玉からバイクで来たんですか、二人で」
「いや、もう一人俺のバイクの後ろに、かみさんを乗せて来たんだ」
「ええ、結婚したはるんですか」
「美人さんやけど、ちょっと恐い姉さん女房なんだよ」
 トオルが横から割り込んできて言った。
「おまえ、いらねえことを言うなよ、その通りだけど」
 また、三人で笑った。

「ところでヒゲさん、答は分かったかい」
「あっ、まだや。ううんと、ちょっとだけヒント下さいよ」
「オープンしているのはマッチの箱だけかな」
「智史、そのヒントは出しすぎだろう」
「じゃあ、もう一回、はじめの説明をお願いします」
 一通り最初から説明してもらい、これはどっちといわれても、夏樹は自分で答を見つけることが出来なかった。
「あかんは、やっぱり分からへんは。何処でオープンとクローズが決まるんですか」
「じゃあ、降参かい」
「はい」
 夏樹の言葉を聴いたトオルは自分の口を指差した。
「これがオープン、これがクローズ」
「あああっ、口か。なんやそうやったんか、マッチの箱は関係ないのかあ」
「だから言っただろ、人騙しだって」
 智史が言った。
「よし、京都に帰ったら誰かにやろうっと」



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2009.10.16 / Top↑
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