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 トオルと智史と彼より一歳年上の奥さんと夏樹の四人で夕食を食べることにした。恐い奥さんだとトオルが言うからどんな人かと思い、どきどき、ワクワクしていたが、なかなかの美人で、夏樹に対しても初対面らしく丁寧な挨拶をしてくれた。
「こんにちは、はじめまして、中村ケイコです。京都から来たんですって、京都はいいところよねえ」
「夏樹といいます、よろしくお願いします」
 簡単な挨拶をしてからトオルの耳元で「恐そうな人じゃないですやん、すごく美人やし」とこそこそ声で言った。
「ん、トオルちゃんまた変なことを言ったでしょ」
 ケイコがトオルを少し睨みつけるようにして言った。
「俺は別に何も言ってないよ、なあ智史」
「俺に振るなよ」
 智史も逃げ腰で、小さな声で言った。
「あなたたちが毎日のように次回のバイクツーリングのミーティングと言う飲み会を、夜遅くまで私の家でやっているものだから、いい加減にしてって怒るんじゃないの」
「すいません」
 智史とトオルが声を揃えて、頭を下げた。
 そんな三人の会話を見ていた夏樹は、ここでどうするべきか、黙って聞いているべきか、それともこの状況を何とかして四人による別の話題に持っていく方法はないのか、いろいろな言葉を僅かな人生経験の中から探した。
「その飲み会にケイコさんも参加してもらえば良いじゃないですか」
 突然飛び出した言葉に、夏樹自身も戸惑った。
「私も参加したいんだけど、飲み会と言ってもこの人たちのはコーヒーしか飲まないのよ、だからつまらないのよねえ」
「俺たちは酒が飲めないの、二人とも。だからいつもいろんなコーヒー豆を買ってきて、自分で挽いてドリップして楽しんでいるんだ」
 智史が言った。
「それに、ケイコちゃんは酒が強くて、飲むとますます、おっかなくなっちゃうからねえ」
 トオルが少しおどけて言った。
「また、そんなことを言う。夏樹君が信じちゃうでしょ、やめてよね」
 ケイコはそう言って、トオルの背中を平手で叩いた。




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2009.10.17 / Top↑
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