上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
 誰一人として部屋に戻った人はいないようだ、次から次へとリクエストの声が続き、大合唱が終わりそうになかった。始まってから何曲目だろうか、バンドの人たちがリクエストを受けたのだけれど、演奏が始まらなかった。突然ラジオかテレビのアナウンサーのような声が聞こえてきた。
「ゴーーン。今、新しい年を迎えました」
「ハッピー、ニュー、イヤー」
 バンドのリーダーがマイクを通じて大きな声で言った。その時はじめて新年を迎えたことに気が付いた。その言葉とほぼ同時にあらかじめ渡されていたクラッカーのヒモを参加者が次々と引いた。
「パン、パン、パンパン」
「おめでとう」
「あけまして、おめでとう」
「ハッピー、ニュー、イヤー」
 あちらこちらから新年を祝う言葉が飛び交った。

「じゃ、ひとまず次の曲で一旦、休憩に入ります」
 バンドのリーダーが言った。年が明ける前の最後のリクエストをみんなで歌い、休憩に入り、年が明けたけれど年越しそばをいただいた。
「みんなパワフルやなあ、誰も部屋に戻って寝てる人はいてへんみたいやなあ」
「夏樹君、だからさっき部屋で言っただろう、・・・」
「はあ、何を喋ってのんかよう分からんのやけど」
 トオルが口いっぱいにそばを頬張りながら話した。何を喋ったのか良く分からず、夏樹はトオルに何回も聞き直した。
「だから、寝床の準備なんかしなくて言いよって言っただろう」
「はあ、なんですか」
 トオルの口のなかにはもう、そばは入っていなかったが、夏樹が態とらしく聞き直した。
「てめえ、この野郎、何言うてまんねん」
 またトオルが夏樹を羽交い絞めにした。




・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

にほんブログ村 旅行ブログへ にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
・応援いただき、ありがとうございます。

スポンサーサイト
2009.11.02 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://suzukaze930.blog19.fc2.com/tb.php/225-9f4cc0c4

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。