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 二時半ごろだったろうか、カードゲームをしながら時折、欠伸が出てくるようになった。眠気が襲ってくるには最適な時間帯だ。
「夏樹君、眠いんだったら部屋で寝ていてもいいんだよ」
 トオルが含み笑いをして言った。
「なんですかその薄笑いは、なんか俺を寝かしてといて、その隙に見たいな笑いやねえ」
「君の分のおしるこを、いただこうとしているんだよ」
 智史が言った。トオルは酒が飲めない代わりに、甘いものには目がないのだ。
「眠とうなんかない、俺かて、おしるこを食べたいから。寝えへんでえ。ところでおしるこってなんやあ」
「おしるこを知らないの、小豆を甘く煮た汁にもちを入れたものだけど」
 タナカが驚いて言った。
「何や、ぜんざいのことやんか」
「いや、ぜんざいとは違うよ。ぜんざいは餅にやわらかい餡子を乗せて食べるんだよ」
 また、タナカが驚いた表情で言った。
「それは餡餅とちゃうの、小豆を煮た汁の中に粒の小豆があって、餅が入っているのが、ぜんざいやで」
「面白いね、同じ食べ物でも、土地によって名前が違うんだね」
 ケイコが言った。
「そうなんです、ケイコさん。カップに入った『たぬきうどん』が発売された時は、ほんまにびっくりしたは」
「お湯を入れて、三分待って食べる、あのたぬきうどんの何がそんなにびっくりしたんや」
 トオルが夏樹の言い方をまねて言った。
「だって、うどんと一緒に入れるのは『天カス』やなんて、カスを入れてどないすんねん。何でこれが『たぬきうどん』やねん、たぬきだけに騙されたと思った。だいたい『たぬきうどん』が三分待って出来ること自体がおかしいと、思ってたからね」
 夏樹を除いた十人が、夏樹の話に驚いていた。
「あれが紛れもない『たぬきうどん』だよ。強いて付け加えて言わせてもらえば、あのてんぷらの玉は『たぬきうどん』を作るためにわざわざ作るのだから『天カス』じゃなくて『揚げ玉』って言うのです」
 タナカが力説した。



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2009.11.09 / Top↑
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