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「カスやのうて『揚げ玉』って言うんや。カスやと思てた」
「じゃあ、京都の『たぬきうどん』ってどんなものなの」
 今度は岡本が言った。
「きつねうどんって分かりますか」
「油揚げが入っているうどんのことでしょ」
 ケイコも興味津々のようだ。
「きつねは関東でも同じみたいやなあ。あれは三角形の大きな油揚げが入ってるけど、その油揚げを細かく切ったものをおうどんに入れて、めんつゆと片栗粉で作ったアンを掛けて、下ろし生姜を入れて食べるのが『たぬき』。ちなみにうどんは名前に付けへんかな」
 夏樹を除いた十人が驚きの表情で、それぞれの顔を見合わせた。
「きつねうどんのあん掛けなんだ。話しを聞いただけですごくおいしそうやね」
 ケイコが言った。
「寒い冬に食べれば、体が暖まって、ほんまに美味しいでえ」
「所変われば、食べ物も様々、面白いねえ、楽しいねえ」
 智史が言った。
「そろそろ、おしるこ、京都で言うところのぜんざいの時間のようです。食堂に行きましょうか」
 タナカがみんなを食堂に誘った。

 おしるこを食べ終わり、初日の出までにはもう少し時間があるので、コンサートの再開となった。歌詞本には百の曲があるが、まだ半分も歌っていないようだ。大晦日(昨日だけど)と同じようにリクエストを聞いて、みんなで歌った。参加者のほとんどが昨日から全く睡眠をとらずに歌える元気はどこから来るのか。みんな、若かったのだろう。
 コンサートが再開して一時間ほど過ぎただろうか、バンドのリーダーが次の曲が最後になるといった。初日の出が登る時間が近づいてきたようだ。
 最後にふさわしい曲をと何人かの声があがったが、そのリクエストには全く耳を傾けず、伴奏が始まった。『翼を下さい』のイントロがキーボードだけで演奏された。


・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

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2009.11.11 / Top↑
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