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 あたり一面の雪景色を見たくて正月休みを利用し、雪国北陸への旅に来たのだが、少し期待はずれの雨模様で、富山駅周辺の道路には雪がなく、少し泥汚れした雪の山になっていた。今後の天気に期待して金沢へ向かうことにした。
 富山から金沢へは北陸本線に乗り一時間ほどで着く。五時四十分ごろには金沢駅に到着するはずである。問題は金沢駅からこの日に泊まる金沢ユースホステルまでのバスである。駅から約三十分でユースホステルに着くが、バス時間までは時刻表に載っていない。列車を降りてちょうど良い時間にバスがあればよいのだけれど、夕食時間に間に合うだろうか。

 定刻通りの五時四十二分に金沢駅に着いた。陽はとっくに沈み、金沢の空は夕闇につつまれていた。すぐにバス停に向かい、卯辰山公園行きの乗り場を探した。時刻版を覗いてみると、次の発車は六時十五分だった。
「三十分も待たなあかんのかあ」
 夏樹は小さな声で独り言を言った。
 ポツリポツリと雨が降っているのだから、雪国としては気温が高い方なのだろう。しかし、一月二日の午後六時、日は沈み夕闇につつまれた北国のバス停、屋根は付いているが、あたりまえだけれど壁はない。さすがに寒い。荷物を右肩に背負い、ジャケットのファスナーは首元までしっかりと上げ、両手をポケットに仕舞いこんだ。
「ううぅ、さぶ」
 思わず声に出してしまった。

 バス停の先頭には、仲の良いご近所か昔からの友達といった関係だろうか少し年配の女の人が二人、笑顔で会話が弾んでいる。その後ろに夏樹よりは少し年上ぐらいの女の人が一人、その後ろには顔を赤くして少し体が左右に揺れている五十歳ぐらいのおじさん、そして夏樹の順にバスを待っていた。
 じっと立っていると足元が妙に冷えてきた。少しずつその冷えが上の方へと伝わってくるようになり、無意識に両足を交互に上下させて、気を紛らわすようになっていた。時間の経つのがとても遅く感じていたが、ようやく卯辰山公園行きのバスが夏樹たちの前にすべりこんで来た。定刻の六時十五分より、五分遅れて来た。


・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

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2009.12.22 / Top↑
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