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 そして湯飲みを持ったままテーブルに置いた。
「あなたは関西の人ですよねえ」
「やっぱりすぐに分かりますよねえ」
「私は福島です。訛っているでしょ」
「へえ、東北の人とゆっくりと話しをしたのは始めてかも知れへんなあ。ほな福島から一人で旅をしてはるんですか」
 女の人は少し顔がほころんだ。
「いまは勤めが東京なので、東京に住んでいるんだけど」
「あれ、じゃやあ帰省をしないんですか」
「休みが長いから、前半は北陸から京都へ旅行をしようと思って。だから明日は朝から京都に向かうの」
「へえ、僕はねえ大晦日に京都を出て浜名湖ユースホステルで年を越して、昨日は名古屋に泊まって、金沢まで来たんですよ」
「京都の人なんだ」
 ますます笑顔になってきた。そんな笑顔がとても綺麗な人だ。
 京都出身と言うだけで初対面の人は対応が変わってくる。京都に生まれて育った者には分からない、独特のブランド力のようなものがあるらしいのだ。関西以外の高校生のほとんどは、修学旅行に京都へ行く。そして神社仏閣や嵐山に行き、新京極のアーケードを通る、とても良い印象を持って帰るらしいのだ。京都はそれだけでブランドになってしまうようだ。
「京都には雪がほとんど積らへんから、雪が見たくて北陸に来たんです。福島も雪はいっぱい降るんやろねえ」
「そうねえ私のところは山沿いの田舎だから、けっこう積るわねえ、うぢのまわりはぜえんぶゆぎだなあ」
「・・・いまなんて言ったんですか、最後の方が聞きとれへんかったんやけど」
「やっぱり、家の周りは全部、雪が積っている。って言ったの。東北弁って分からないでしょ」
「でもいいんじゃないですか、関西弁だって標準語から見たら訛ってるわけですから。ただ関西人は標準語を好きやない人が多いけどね」
「関西弁も訛っているのね、そうだよねえ、そういう見方もあるよねえ」
 女の人は夏樹の言ったことに、笑顔で感心していた。





・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

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2009.12.28 / Top↑
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