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 昔、都のあったところに住んでいたころには、桜というものにそんなに感動を憶えなかった。なんとなく、入学式のシーズンに咲く花、ぐらいにしか思っていなかった。
 でも、こんな雪との戦いがつづく、北国に住むようになってからは、特別な花として、一年の区切りの花なんだと言う意識が出てきた。

 三月も下旬になると、雪の降る日はほとんどなく、少しずつ雪が融けて、窓から外を歩く人が見えるようになる。雪の塊が小さく低くなって、汚れた白になってくる。中国大陸から飛んでくる黄砂によって、黄色くなることもある。少しずつだけれども、春が近づいてきている。ようやく、戦いが終わろうとしている。

 四月になっても雪が降る日はあるが、ママさんダンプの出動はほとんどなくなり、田畑のあちらこちらに土が見えてくる。そんな雪がなくなった土のところに、バッケ(ふきのとう)が顔を出すようになってくる。
 家の周りの雪も少しずつ融けて少なくなってくると、雪が降る前に飛んできたゴミが、出てくる。意外にこれが多いのだ。(余談であるが、スキー場のリフトの下の雪が融けると、いろんなものが落ちているらしい。一番多いのは、たばこの吸殻だそうだ)

 そして、完全に田畑の雪がなくなり(山にはまだ雪が残っている)陽も明るく春めいて来るころ、四月の二十日ごろになってようやく桜の便りが聞こえてくる。例年だと二十九日が満開の予定日なのだ。

「春だ。ようやく春が来た」

その満開の桜の下で、冬の戦いを終えて、ようやく来た春を喜び、これからの農作業の前に酒宴を盛大に行うのだ。
 都市の、雪があまり降らない土地の桜の花見とは、すこし感じ方が違うと思う。最近、この地の人たちが桜の花が咲くことを、心待ちにしている意味が、ようやくわかってきたような気がする。今よりも雪が多かった昔に、今よりも除雪内容もよくなかった時代を、活きてこられた先輩諸氏は、特にそう言う気持ちが大きいようだ。
 
「春(とても待ち遠しいもの)」


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2008.06.09 / Top↑
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