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 コーヒーカップを片手に持ち、六人ほどが座れるカウンター席の端っこに夏樹は座った。その隣の席を一つ空けて、水割りのグラスを持った男が座った。
「こんばんは。大きなユースホステルなのに人が少ないですね。あれっ、彼女はこちらに座らないの」
「はっ、彼女って誰のことですか、俺は一人で旅をしてるんやけど」
「だってあそこに座っている人は、あなたの彼女じゃないの」
「違いますよ、なんでそんな話しになってるんですか。そんなことを言うたらあの人に怒られますやん」
「さっき、お二人で仲良く語らいながら夕食を食べていらしたから、なんか近寄りがたい感じだったので」
「たまたま二人とも同じバスで少し遅くにここへ来て、夕食を食べてなかったのはあの人と俺だっただけですよ。それでなんとなく話しが弾んでました」
「違うんだ、てっきり仲良く二人で旅行中かと思いましたよ。とても羨ましくて、悔しくて、他の人たちと見ていたんです」
「ちゃうちゃう、ぜんぜん関係おまへんがな」
「係長、違うんだって、関西弁の人と美人さんは恋人じゃないって」
 椅子席に座って水割りを少しづつ飲んでいる男たち三人の方を見て言った。
「係長?会社の新年会の旅行でっか」
「いや、さっき知り合ったんだけど、従業員が十人の会社の係長なんだって。そういう風に自己紹介していたから、名前を改めて聞くより『係長』って呼ぶことにしたんですよ。そしてその隣にいるメガネを掛けたひょろっと大きな男が青学、青山学院の四年生。その隣のちょっと太いのが薬屋、薬メーカーの営業マン」
「へえぇ、じゃあ、あんたはなんて呼ばれることになったんですか」
「俺はサトウです。甘いサトウと違うよ。にんべんに左と藤で佐藤です」
「なかなかおもろい人やねえ、俺もその話の仲間に入れてぇな」





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2010.01.15 / Top↑
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