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 「東名高速○○IC付近で40km、東北新幹線下りは200%の乗車率」
 夏のお盆が近づくとこんなニュースが毎日、毎回流れてくる。毎年恒例、夏の民族大移動である。
 夏が近づくとこんなことが思いださせる。

 40kmも渋滞していると一番先頭の人はなにをしているのだろう、さっさと行けばよいのになどと、状況も知らずに先頭にいる人を悪者にしてしまう。前も後ろも横も車に囲まれてイライラして、隣の車線の車が少し進みだすと損をしたような気になり、またイライラする。逆に自分の車線が進み出すと得をしたような気分になり、少し気がまぎれる。

 親父の故郷に家族で帰省することが、子供の頃の夏休み一大イベントであった。帰省する3週間前に準備が始まる。時刻表と睨めっこをしてどの特急列車(その当時は非電化路線でした)に乗って行くか、第一希望の指定席切符が取れない時は第二希望をどれにするか、第三希望は、帰りの第一希望はどうする。座席に座って行くためには、指定席切符を前もって手に入れておかないと、3時間の旅は通勤電車並の混雑の中を、重い荷物と共に立ち続けることになる。

 往きの第三希望までを決めて、2週間前の午前4時半、むかし都のあった市の中心駅行きの列車でいざ出陣。この列車で行くのが一番早くその駅につける。駅のホームに入ると完全に止まる前に、手動のドアを開き飛び降りて「みどりの窓口」目指してまっしぐらに走る。朝の5時である。

 すでに多くの人達が列をつくり思い思いに時間をつぶしている。新幹線の上りの列、下りの列。在来線の上り、下りの列。在来線の下りの最後尾はどこなのか、先頭付近の看板を確認して最後尾へと進み並ぶ。いまから4時間ただひたすらこの場所で待つ。僕一人で。4時間の時を、本を読んだり、人間ウオッチングしたり、ボーッとしながら時計と睨めっこする。

 発売開始30分前になると、番号をマジックで手書きされた申し込み用紙が渡される。前もって希望の列車と枚数を書いておく。
「58番、これなら第一希望も大丈夫かな」
 9時になると十数台の券売コンピューターを弾く音が、けたたましく窓口から聞こえてくる。少しずつ列が前に動き出し、いよいよ僕の番が来る。申し込み用紙を係りに見せると同時に、
「これはもう満席ですね」
 発売開始から40分ほどしか時間が過ぎていないのに、もう満席なのかよ。
「全国のコンピューターが一斉に検索しますから、人気の列車はすぐに満席になります、第二希望から検索しますね」
ガックリ。

 かろうじて第二希望は確保した。しかし、戦いはまだ終わっていない。4日後に帰りの切符を買いに、再びその駅に出陣するのである。帰りも第二希望しか取れなかった。

「お盆は実家に帰るの」とよく聞かれる。
「いまの季節は毎日35℃もあるので、帰りません。交通費も高いしね」
 いかにも日本的なお盆の帰省民族大移動は、とても大変な夏休み大イベントなのである。


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2008.06.13 / Top↑
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