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輪島港

                 輪島港2


 輪島港には多くの漁船が停泊していた。正月だから漁には出ないのだろう、地元の人もほとんど姿が見えない。
 駅に戻り遅めの昼飯にありつくことにした。こんなに寒い時は暖かいうどんなどがあれば、ありがたいのだが営業している店が見つからない。喫茶店は開いているが、飯屋とかうどん屋の類の店は開いていない。
 現代では飲食店などの店が元旦から営業している、しかし当時の店舗は元旦から三が日は休みのところが多かった。営業しているところは珍しかったように記憶する。
 元旦に家族と初詣に出かけても、帰りに食事をして帰ることはあまりなかった。営業していても、正月の限定メニューが、通常よりも割高の料金だった。都市でもこうなのだから、地方ではなお更だったと思う。正月の三が日はゆっくり休む時なのである。
 輪島駅の周辺は、ひっそりとしている。観光客は夏樹一人のようだ。

「腹がへったなあ、けど店が開いてへんしなあ。しゃあないから、駅の売店でパンでも買うか」
 駅の売店は営業している、そこであんぱんを二個と缶コーヒーを買い、昼飯の代わりとした。それと輪島の名物「丸ゆべし」を一つ買った。柚子の中身をくりぬき、餅と砂糖と柚子を詰めて蒸したものだそうだ。一個五百円は少々、高いように思ったが、けっこう美味しい。
 二時過ぎの上り列車に乗り、穴水へ。能登線に乗り換えて甲駅まで向かう。輪島から穴水までが二十キロメートル、穴水から甲までが十四キロメートル。乗り換えがあるが、二時間を要する。二時間と言えば、東海道新幹線で東京、名古屋間とほぼ同じである。
 のんびりとローカル線の旅である。特別にいそぐ訳でもなく、特に目的もなく気の向くまま、行き当たりばったりで行動する。
「今日のユースホステルは何人ぐらいの人が泊まりに来てるやろか」
 輪島駅を出発すると、来る時と同じように時折「キィィ、キキィ」と車輪とレールが擦れる音が響き渡り、ゆっくりと列車は走った。


・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

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2010.02.17 / Top↑
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