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 ポマード男の言葉にヨッコは、とても困った顔になり、少しうつ伏せ加減で軽くポマード男の背中を叩いた。
「シンちゃん、なんでそのことを今、ここで言うの、裏切り者」
「えっ、ヨッコ、そうだったのか、もう少し早く言ってくれればよかったのに、俺さあ春に結婚するんだよ、残念だなあ」
 イトウが寂しそうに、窓の外の海に視線をやった。
「ええ、本当なんですか」
 真剣な表情でヨッコはイトウに詰め寄った。
「嘘だようん。俺にそんな女がいたら、年末から一週間もかつら崎にいるわけねえだろが。ばあか」
 みんな、大笑いをした。ヨッコだけは真っ赤な顔をして下を向き、ヨッチの後ろに隠れてしまった。

 旅先のユースホステルに泊まり、その日初めての人たちとの会話のほとんどは情報交換である。観光地の穴場や名産の食べ物、泊まって良かったユースホステル、よくなかったユースホステルなどの話しを紹介して共有し、今までになかった知識を得る。次に出身地の食べ物、言葉、方言、習慣などの話にもおよぶ。自分が生まれ育った土地にだけいたのでは、決して知り得ない情報を得ることができる。いま「ケンミンショー」や旅の情報番組が高視聴率を取れるのは、旅先での情報交換で得ていたことが、行かずともテレビ向かうことによって、自分の知識の中にないもの、今までとは違う価値観を知ることができるからなのだろう。

 旅先で初めて会った人たちと、同じユースホステルで二度三度と会うようになると、情報交換よりも、友人としての会話に広がっていく。二十代の未婚者の会話は恋愛関係の話しになっていく。自然の流れである。
 現在では「草食系男子」などと言うようだが、三十年ほど前の十代から二十代の若者の頭の中は異性のことが大半だったように思う。特に男はチャンスがあればと言うより、どうやってそのチャンスをつくり出すか、そんなことばかりを考えていただろう。


・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

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2010.03.05 / Top↑
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