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 タケさんは夏樹と二人でいた時よりも口数が減った。ヨッコとヨッチの先輩で、ユカリさんという、すごい美人さんが来ると言う話しに動揺していたようだ。夏樹はそのことには触れないことにした。
「ヨッコさんたちってここへは何回目なんですか」
 夏樹が話しを変えた。タケさんは大きく吸い込んだ煙草の煙を、吸った時以上に大きく、長く吐いた。
「私は三回目だけど、ヨッチは五回目だっけ」
「大学の時のユースホステルクラブで始めて来て、二回目は一人で着たし、三回目からはヨッコと一緒だね」
「ほな、もう常連さんやなあ。夏に来てヨットに乗ったこともあるの」
「一回だけ乗せてもらったことがあるわよねえ」
 ヨッチがヨッコに問いかけた。
「面白かったよねえ。ヨッチなんか途中で酔っちゃてさあ、ゲエゲエだったもんねえ」
「ヨッコだって港に戻って来てヨットから降りたらフラフラで、そのまま海に落ちちゃったじゃん」
「なんかとても面白そうやね、おれも夏に来たいなあ。船は苦手やけど、海はええよなあ」
 その後もヨッコとヨッチはかつら崎の良い思い出を語り続けてくれた。タケさんもようやく夏樹と二人でいた時のように、思い出話を聞かせてくれた。

 十一時に近くなったころに、他の人たちも起きてきた。みんなでストーヴを囲みかつら崎の話を中心に語り、笑いが絶えなかった。
「ヒゲさんは何時の汽車に乗るの」
 テンちゃんが言った。
「一時ごろかな、そしたら金沢ユースホステルに六時までには着くと思うんやけど」
「ほな、今度は京都に遊びに行った時に案内して下さいね」
「かまへんよ」
「やっぱり、なんかあるんじゃないのテンちゃん」
「イトウさんもしかして、やきもちを妬いてんはんのとちゃいますか」
 夏樹はイトウの顔を覗き込んだ。他のみんなの視線もイトウに集中した。





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2010.03.26 / Top↑
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