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 一昨日に泊まったばかりで二回目の宿泊となると、勝手知ったるなんとかで、部屋の場所も、夕食の流れも全部がスムーズに運ぶことができる。厨房で皿に盛られたおかずをトレーに載せ、飯茶碗にご飯を入れて渡してくれるお姉さん(?)も笑顔で迎えてくれる。
「あれ、一昨日も泊まったよねえ。お帰り」
「どうも、覚えていてくれはったんや、おぉきにぃ、ただいま」
 今夜も宿泊者は十人ほどで、女性二人組みと夏樹以外の人たちは、夕食を済ませたようだ。二人組も間もなく食べ終わりそうなので、夏樹は別のテーブルで食べることにした。
 一人で食べる夕食は寂しい。早く食べて風呂に入って再び食堂に来て、イマさんとゆっくりと話しをすることにしよう。
 温泉宿のような大きな浴槽に、身体を沈めると今日の旅の疲れがとれて、心身ともにゆっくりとできることだろう。

 湯船の中には先客が一人、首までどっぷりと浸かっていた。後ろ姿だが、短く綺麗にまとめられた頭髪の全てが白かった。夏樹よりかなり年配の人のようだ。
「どうも、こんにちは」
 夏樹は先客の横から、ゆっくりと湯船に入っていった。
「あっ、どうもはじめまして」
 先客はゆっくりと夏樹の方を向き言った。この一言が今までのこの人の人生は真面目と言う言葉が支配していたのではないかと言うぐらいに、真っ直ぐでやさしいおじいさんと言うのが第一印象だ。年のころは七十歳ぐらいだろうか、小柄な人だった。
「広くて気持ちのいいお風呂ですねえ。年寄りには風呂が一番ゆっくりとできるときですから」
「そうですねえ、ユースホステルでこんなんに広い風呂は珍しいと思いますよ」
 夏樹はそう言うと両方の足を大きく伸ばし、同時に両腕を斜め前に伸ばした。



・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

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2010.04.07 / Top↑
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