上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
「ここを登って行くことができるんですか」
 夏樹は慌てていたが、目の前にある坂を登ると何処かへ抜けることができるのか尋ねた。
「大丈夫やで、ここは、ちょっときついけど、ここを登りきれば、もうちょっと広いに道になるから」
「おれのバイクは原付なんやけど、どうもないやろか」
「んん、何とかなるって、大丈夫やろ。それより、一人で走ってはんの」
「まあ、一人ですけど、おたくかて一人とちゃいますのん」
「いいや、もう直ぐ二人が追いついてくると思うんやけど」
「一人やないんや」
「一人でツーリングするのって心配やないですか、なんかあったら困るやろ、ましてやこんな山の中やったら、かなり困るやろう」
「日本製のバイクは世界一やし、信頼してるから、機械が壊れることは無いと信じてるんや」
「そらそうやけど、転んだりしたら誰も助けてくれないし、そういうことを考えると恐くて一人では走れへんなあ」
 その時、山の上の方からバイクのエンジン音が聞こえてきた。
「おう、待ったか」
 後から来たバイクは夏樹の前にいる男の横で止まり、エンジンを止めた。
「いいや、高橋はまだ来いひんかあ」
「もう直ぐ来ると思うで。どうも、お前の知り合いか」
 夏樹の方を見てから、はじめに来たバイクの男に聞いた。
「いいや、お前らを待っている間に、ちょっとこの人と話をしていただけや」
 間もなくもう一人のバイクも近づいて来た。簡単な挨拶を交わし、三人は山道を下って行った。
 夏樹はエンジンを掛けて、細く急な坂道を上りはじめた。しばらく行くとますます急勾配になり、アクセルを最大に回しても前に進むことができず、わずかに後退してきた。
「登れへんのかいな」
 思わず大きな声を出してしまった。



・拙い文章を読んでいただきありがとうございます。

にほんブログ村 旅行ブログへ にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
・応援いただき、ありがとうございます。

スポンサーサイト
2010.05.17 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://suzukaze930.blog19.fc2.com/tb.php/297-fd05d6b0

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。