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「夏樹さん」
 夕食後に野田が夏樹の部屋に入って来た。
「やっぱり込んでるみたいやねえ」
「ええ、フェリーの予約が取れへんかったんかあ」
 せっかくの北海道旅行の計画が駄目になってしまう。夏樹は野田に詰め寄った。
「ちゃうって先輩。取れるんやけど、行く時は他の客と相部屋になるって言われたんや」
「相部屋?」
 往復共に二等寝台を頼んでいたが、北海道へ向かう時は一等客室に他の客と相部屋になると言うのだ。
「それしか空いてへんのやったら、しゃあないわなあ。値段も高くなんのやろ」
 新日本海フェリーの客室には何種類かあり、一番安いのが二等船室、絨毯が引かれた大部屋に雑魚寝の部屋だ。その上のクラスが二等寝台だ、二段ベッドが並んでいる。そしてその上が一等客室、二段ベッドが二台の四人部屋個室で洗面所が付いている。特別スイートルームと言うのもあったと思う。
「一等やけど相部屋やから、少しまけるって言うてました」
「どんな人が一緒かわからんけど、まあしゃあないな」
「帰りは二等寝台が取れましたから」
「けど、ちょっと待てよ、この二人と青田さんとお前の友達と、四人で行くんとちゃうんか」
「青田さんは行かへんって、俺の友達も都合付かなくなって、キャンセルですわ」
「青田さんが?俺には何にも言うてないけどなあ」
 お好み焼き屋で盛り上がった北海道旅行も、野田と夏樹の二人だけとなり、夏樹の我が儘で、北へ行く野田と南に向かう夏樹と、北海道では別行動になる。ひとまず計画は予定通りに進むことになった。

追記
 ネットで検索したところ、今ではフェリーも高速化し、十九時間ほどで敦賀、小樽間を運行しているようだ。




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2010.10.05 / Top↑
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