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「試験は週に一回、毎週のように四ヶ月も通ったなあ」
「四ヶ月も通ったの、がんばったんやなあ」
「おたくも、限定解除しはったら。大きいバイクはええでえ、余裕をもって走れるからなあ。まあ、車検があるから、ちょっと金はかかるけどなあ」
「社会人としては四ヶ月も試験場には通えんわ、いつになったら受かるかわからへんで」
 そう言うとジャンパーのポケットから煙草を取り出し、口に銜えた。すると大柄で無口の男がジッポーのライターを取り出し、夏樹の前で火をつけて差し出してくれた。
「おぉきにぃ」
「ナナハンはいいですよ」
 カシャンといい音をさせてジッポーのライターの蓋を閉じて、小さな声で言った。
「ところでいつから北海道に来たはんの」
「夏休みに入ったらすぐに北へ向かったから、北海道には半月ほどいるかなあ」
「半月!ほな結構あっちこっち行かはったんか」
 大きく吸い込んだ煙草の煙を、一気に吐き出した。
「いいや、そうでもないなあ。とにかくその日その日で、思いついた方へ向かうことにしてるから、道東と道北方面は行ってないなあ」
「えりも岬は?」
「おとといまでいたなあ、いつもはキャンプをするんやけど、あそこのユースホステルに一泊だけしたんや。まあ賑やかなところで、わしらにはちょっと合わんとこやなあ」
「風呂に入りたかったから、しゃあない」
 大柄な男が小さな声で言った。
「今日、そこに泊まるんやけどなあ。そんなに賑やかなんや」
「キャンプ場でも人が集まれば、みんなで騒ぐんやけど、ユースホステルっちゅうとこは騒ぎ方が強制的なところがあるし、それに酒が飲めへんのが一番困るんや。夜のお楽しみは、やっぱり酒やで。北海道の焼酎[ゴードー]は安くて美味いんや」
 よく喋る男と、無口な男が顔を見合わせてにこりと微笑んだ。




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2010.11.14 / Top↑
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