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「どうも、ただいま。もしかしてここのスタッフさんですか」
 その男はきつねのイラストが描かれた黄色いエプロンをしていた。はっきり言ってその風貌には似つかわしくなかった。
「そうです、夏休みだけのヘルパーですねん」
 ヒゲ面の男はニコリと笑った。メガネを掛けたその奥の目は細く、笑うことで黒い線になってしまった。
「関西の人やねえ、大学生ですか」
「そう言うおたくさんも関西やねえ。大阪とは違うなあ、きょうと、かな」
「正解。そっちは大阪やけど、ちょっと京都に近い方とちゃうかなあ」
「やっぱりわかりますか、ちょっと違うもんねえ」
 北海道の端っこの方で、たまたま出会った二人は、出身地が近いと言うことだけで親近感を持ち、旧知の友のように打解けて会話ができる。ユースホステルとはそんな宿なのだ。
「ところで受付はどこですか」
「玄関を入ったらすぐにわかりますよ、たぶんお母さんがいるはずですわ」
 ユースホステルの経営者や管理者のことを「お父さん、お母さん」と呼ぶところが多い。宿に泊まりに来たと言うより、我が家に帰って来たと言う環境を作っているところは、自然とそう呼ぶようになってきたようだ。
「おぉきにぃ。忙しそうやね、後で時間があったら話を聞かせてな」
「食後のミーティングの時に時間がありまっさかいに、その時に」
 ヒゲ面の男はそう言うと、建物の裏の方へ小走りで行った。

「ただいまあ」
 玄関を元気に入って行った。
「はい、おかえりぃ、ええと誰かな」
 とても元気な女の人が、ヒゲ面の大学生と同じきつねのイラストの赤いエプロンを着けて対応してくれた。


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2010.11.30 / Top↑
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