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 食後にみやげ物コーナーに寄ってみた。日高昆布の売り込みに来た、大学生風の女の人は他のホステラーのところへ出向き、昆布を売り込んでいた。
「昆布って、結構、高いなあ」
「はい、いらっしゃいませ、何を差し上げましょうか」
 キツネのイラストが描かれたエプロンをした、先ほどの女の人が夏樹の目の前に現れた。
「この日高昆布って、高いんやねえ」
「日高産の昆布は高級品ですよ、お母さんに買ってあげたら、喜ばれますよ」
 夏樹は昆布や他の海産物などを買う気はまったくなく、キツネのイラストを描いたグッズばかりを見ていた。女の人の言っていることのほとんどが念仏状態である。
「エプロンもちょっと高いなあ、まあ、エプロンをすることもないしなあ」
 独り言のように呟いた。しかし、女の人は聞き逃さなかった。
「エプロンはねえ、彼女へのお土産に買ってあげたら、喜ばれますよ」
「俺には彼女なんか、いてないけど」
「・・・。変なこと言っちゃたね、ごめんなさい」
 今までの軽いノリの話し方から、急に声のトーンも下がり、笑顔が消えた。夏樹はそんなに強い言い方をしたつもりはなかったのだが、そう聞こえたのだろうか。この雰囲気を何とかしないといけないと、とっさに思った。
「あっいやいや、現在募集中やから、お姉さんがなってくれたらうれしいなあ」
 少しおどけた喋り方で言った。すると彼女の顔に笑顔が戻ってきた。
「なってあげてもいいんだけれど、あなたは関西の人でしょ、私は札幌に住んでいるから、遠距離恋愛はちょっとねえ」
「残念やなあって、本当はその札幌にいてるんとちゃうの、俺なんかよりずっとカッコええ彼氏が」
「ええ、いや、そんなことはないです」
 女の人はたどたどしい話し方になった。


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2010.12.09 / Top↑
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