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 松井と夏樹は少しの時間だけ会話を止めて煙草の味を楽しんだ。松井は大きく煙を吸い込み、すぐに上を向いて吸い込んだ煙の量以上に大きく息を吐き、煙を出した。今度は肺の中に煙が残っていないか確認するかのように、ため息のような軽い息を吐いた。そして持っていた煙草をアルミの灰皿で消した。
「松井さんっていつもは、何の煙草を吸うの」
「決まってないなあ、だって自分で買うことはないし、煙草を吸っている人がいたら貰うだけやから、吸ってる人と一緒にならんかったら、一本も吸わへん日もあるしなあ」
「ほな別に吸わんでもええっちゅうことやな。それやったら吸わん方がええのとちゃうかなあ」
「まあ、ええやん。結婚したら完全に止めるつもりやねん」
「予定があるの、もしかして、さっきのモジャヒゲ君やったりして」
 夏樹の言葉に松井は椅子からずり落ちそうになった。
「あのヒゲ面男と、内が結婚?ありえまへんなあ」
 松井は全面的に否定をしたが、言葉の端々に少しだけ焦りを見せたように思った。そして両手でセミロングのストレートの髪を何回もかき上げ、椅子に座り直した。
「ヒゲのお兄さん、もう一本煙草を貰われへんやろか。なんや、吸いたいんやけど、あかんか」
 松井の申し出に、黙ってスエットのポケットから煙草を取り出し、ケースを上下に何回か振り一本を出し、彼女の前に差し出した。
「おぉきにぃ」
 松井は夏樹と目を合わせることなく、一本の煙草を手に取り、口に銜えた。


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2011.01.19 / Top↑
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