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 なんの気配もなく背後から上田義男が現れ、松井は手に持っていたヘルメットを落としてしまうほどに驚いた。
「あほかあ、突然、後から大きな声で現れたら、ビックリするやろ。ヘルメット落としてもうたやんか」
「あっ、ごめんごめん、べつに驚かすつもりは無かったんやで、さっきから手を振って合図をしてるのに、気がついてくれへんから。美子さん、きょうはここに泊まるんやて、空いてたかいなあ」
「大丈夫や、昨日のうちにちゃんと予約しといたから」
 二人とも文句を言いながら、他人が見ると喧嘩をしているように見えるのだろう。でもとても仲がよく、喧嘩のような会話が二人にとっての、良い付き合い方なのだろうと思った。
「ほな、俺はそろそろ行きますわ。上田さん松井さんいつまでも仲ように。また、どこかで会えたらええねえ」

                     えりもユースホステル①

 夏樹はカメラを取り出し、近くにいた別のホステラーにお願いをして、三人の写真を撮ってもらった。そのカメラを受け取った時に、頭の上の方に何かが動いていることに気がついた。なんと建物の屋根の上に、様々な旗を持った集団がいるのだ。
                    
        えりもユースホステル②
                        えりもユースホステル③

「上田さん、あれって何をやってはんの」
「連泊する人や、まだ、出発せえへん人たちが、帰っていく人を見送ってくれはるんや。あそこに上がると、向こう側の道路まで見えるから、ずっと見送ってくれてるんや」
 これがユースホステル、これが若き想いなのだろう。その想いに答えるようにバイクをゆっくりと運転しながら、屋根の上の人たちが見えなくなるまで手を振った。また、どこかで会えることを願って。




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2011.02.07 / Top↑
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