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「夏樹さん、ここ」
 どこからか夏樹を呼ぶ声が聞こえてきた。
「先輩!どこ見てるんですか、こっちやて」
 フェリーへの乗船待ちをしている車の列の岸壁に近い方に、野田の車が見えた。その車の向こう側で大きく手を振る野田をようやく発見できた。
「おおう、もう並んでたんや、無事に戻って来たか。予定どうおりに宗谷岬にたどり着いたんか」
「もちろん。北の端っこまで行けて良かったです。けど、遠かったわ。先輩も戻って来いひんなんて言うてはったけど、ちゃんと来たやないですか」
「まあな、けど何回か、このまま北海道に居ようかなって思うたこともあるんやけどな、まあとりあえずは帰って出直すことにしようかと」
「ええ、出直す?」
 この埠頭で別れて別々の目的地に向けて出発したのは、昨日の朝だった。まだ一日と半日ほどの時間しか過ぎていないのに、随分と久しぶりに会ったような気がしていた。
「もしかして、とりあえず京都に帰って、また北海道へ来るっちゅうことですか」
「まあ、そう言うことやけど」
「また来年の盆休みにフェリーに乗って小樽まで来て?」
「いやあ、それではちょっと時間が足らんわ。もうちょっとゆっくりと居たいんやけどなあ」
「ゆっくりって、仕事もあるし、そんな簡単に来ることができひん所やしなあ、どうするんですか」
「その辺のことは、まだ、何にも考えてへんけどな」
 そんな会話をしていると、野田の並んでいる車の列の前の方が動きはじめた。乗船ができるようになったようだ。夏樹もバイクの列の方へ向かおうとした。
「先輩、切符、切符」
 なんのために野田を探していたのか、乗船券を貰うためだった。


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2011.03.06 / Top↑
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