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 地下鉄に乗り浅草駅で降りた。銀座線は東京都内を走る多くの地下鉄路線の中では最も古く、日本で最初の地下鉄路線だ。ホームや改札周辺は天井が低く電燈も少し暗かった。柱も鉄骨がむき出しで昭和初期の歴史を偲ぶことができた。(あくまでも三十年ほど前のことで、現在は改装されているのかな)
 地下から地上に上がり浅草寺までの道程にスクランブル交差点があった。当時、京都にはまだなかったようにおもう。信号待ちをしていた場所の対角線上の場所へ渡っても良いのだから、歩行者用の信号が青になると一斉におもい思いの方向へ歩き出した。関西人は目の前の信号が青になるのを待って渡るのではなく、交差する道路の信号が赤になるのを見て渡りはじめる人が多い。夏樹もその一人だった。
「夏樹、どの信号が赤になった後に、俺らの信号が青になるのか、分からへんなあ」
 飛沢も夏樹と同じことを考えているようだ。
 全ての方向から車が進入しなくなり、交差点上には何もなく、静寂の世界となった。その時間はほんの一瞬で終わり、歩行者用の信号が一斉に青になると、目の不自由な人のための音楽が流れ、広い交差点は人が埋め尽くした。周りの人たちの歩くペースに圧倒されてぶつかってしまいそうになり、うかうかしていると岡本とタナカにおいてけぼりにされてしまいそうになった。
「今の信号が青の時に流れてた曲って、『とうりゃんせ、とうりゃせ』とちゃうか」
 飛沢が岡本たちの方だけを見ながら夏樹に言った。
「あつそうか、どっかで聞いたことのある曲やなあとおもたんや。おい、急がんと青が点滅してるで。あれ、石田はどこへ行ったんや」
 夏樹は後ろを見たが石田の姿を確認することはできなかった。


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2011.05.19 / Top↑
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