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 横浜ユースホステルはやはり満員だった。早めに風呂に入りゆっくりと食事をしようと思っていたが、風呂にはすでに先客が多くいて混雑していた。一旦部屋に戻り、混み具合を伺いながら短めに入浴を済ませた。ほとんど「カラスの行水」のようなものだったが、身体を洗い浴槽に入った時、飛沢は夏樹に話しかけてきた。
「残念やったなあ」
「ううん」
「ええ子やけどなあ。完全にふられたわけやないから、ちょっとぐらいはチャンスがあるんとちゃうか」
「いいや、やっぱり遠距離は難しいやろ、よっぽどの強い気持ちがなかったら。彼女も精一杯、俺に気ぃつこうて言うてくれたんやと思うで」
「まあなあ。それでも大晦日の約束は出来たし、きょう、明日で最後っていうことやないしなあ」
「飛沢、お前も大晦日に浜名湖に行こ。石田と三人で、面白いで」
「そやなあ、バイトがなかったらな」
 その時三人の男達が、狭い浴槽に無理やり入って来た。男だけのイモ洗い状態は勘弁願いたいと、夏樹と飛沢は慌てて脱衣所へ避難した。石田は身体を洗ったらそのまま脱衣所へ向かい、すでに部屋に戻ったようだった。
 この日の夕食後にユースホステル恒例のミーティングはなかった、人が多いので収集がつかなくなるからだろう。食堂のテーブルで就寝時間になるまで五人で話をした。なぜか夏樹と飛沢の会話が漫才のように聞こえるらしく、田中はしきりに笑っていた。時には大きな声を出し、腹をかかえ涙も少し流して笑っていた。そんな二人の会話に石田も加わろうとするのだが、どうしてもうまく絡めず、田中が失笑してしまうことが多かった。
「よっ子、そこでそんな顔をしちゃ悪いわよ」
「ごめんなさい」
 田中はペロッと舌を出し、肩をすくめた。



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2011.06.27 / Top↑
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