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 男四人組みは足早に食堂を出て、長野の大学生から聞かされた高松駅前の酒屋へ向かった。
「ところで、関西さんの明日は、どこへ行かれるんですか」
 長野の大学生は夏樹のことを関西さんと呼んだ。
「おれは四国の東側の海沿いを走って、高知まで行きます。俺はねえ坂本竜馬が好きでねえ、桂浜の竜馬像を見に行きたいんよ」
「竜馬ですか。幕末の志士ですね。あの時代のことを勉強するのも面白いですよねえ。新選組も薩長も国を思う気持ちは変わらなかったと思うんですよ。でもあの時代は主君あっての我が身、今の時代では考えられない精神状態だったのだと思います。それぞれの主君の利益とか面子とかが優先したから、会津の白虎隊のような悲劇が生まれてしまったのでしょう。もっと腹を割って国の行く末を語りあえれば、あんなこともなかったと思いますねえ」
 長野の大学生は赤い顔をしているが、はっきりとした口調で語った。
「けどね、歴史に『たら、れば』と言う言葉は禁物やけど、薩長を中心とした新政府は富国強兵を推し進めた結果、太平洋戦争という悲劇を作ったやろ、もし薩長が中心やなかったら、って思うんやけど、長野の国文学者はどう思います」
「もしも、と言う言葉を使って歴史を語ると、答は出ませんから、私にはどうなったかわ分かりませんし、個人的にそこまで考えたこともなかったです。大きな悲劇があったから、二度と繰りかえさないと言う反面教師的な存在でもあるのかなと思ったりもしますが。それと俺はまだガクシャじゃなくて、ガクセイですから、お間違いなく」 
 長野の学生はそう言うと、右手に持った缶のビールを一口飲んだ。





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2011.07.28 / Top↑
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