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 二人は酔いが少し廻ってきたようだ。歴史と言う酒飲みの場にはそぐわない、難しい話をしているからだろうか、話しの内容が支離滅裂になってきていた。夏樹も二本目の缶ビールの栓を開けていた。
「じゃあ、長野の学生さん」
「おれは小林と言います。あなたの名前も聞いていませんでしたねえ」
「俺はナツキです。春夏の夏に大樹の樹、夏樹です。小林さんは明日、愛媛の道後温泉まで行って、しばらく松山周辺に居るんですか」
「夏樹さん、申し訳ないですが、私の方が年下だと思います。年上の方に「さん」付けで呼ばれるのは、いかがなものでしょうか」
「いや、そんなことはないよ、旅に出たら年齢も仕事上の立場も何にも関係ない、皆が旅人や、共通点はそこだけやから、小林さんと僕が呼ぶのは自然なことやと思うけどなあ」
「そうですか、でもやっぱり「さん」はやめてください、せめて「くん」にしていただけませんか、美味しくビールを飲むために、なんとかお願いします」
 小林は随分と拘っているようで、軽く頭を下げて夏樹に頼んだ。
「じゃあ、小林くん・・・、んん、この台詞、どこかで聞いたような・・・」
「少年探偵団でしょ、ゼミの助教授によく言われるんです」
「そうか、それやなあ。もしかしてそれで「くん」を付けて呼んでほしかったんかあ」
 小林は何も言わなかったが後頭部を軽く掻きながら下を向いた。
「はははっ・・・。なかなかおもろいやっちゃなあ、夏目漱石の研究者にしとくんはもったいないなあ」
 二人は片手に缶ビールをもったまま大きな声で笑った。そこへ男四人組が缶ビールの入った袋を持って、食堂へ入って来た。



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2011.07.31 / Top↑
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