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 春休みになり予定通り二泊三日で奈良、飛鳥、吉野方面へ行くこととなった。会員証は七人とも一緒に入会手続きをしたが、今回、参加したのは部長の逢坂、安達、岡村、そして夏樹、先生を含めて五人。
 だいたいのコースを先生に報告して、それならば、と泊まるユースホステルを先生の意見で、『山の辺の家ユース』と吉野『喜蔵院ユース』となった。喜蔵院ユースは宿坊の一部をユースホステルとして開放している。
 近鉄天理駅から日本最古の道と言われている『山の辺の道』を歩き、この道の途中にある山の辺の家ユースを目指す。

「本村と田端がいないと、誰もしゃべらんなあ」
先生が天理駅を降りるとぼそぼそと言った。
「まあ、もともとおとなしめの四人ですから」
「いや逢坂はいつもなら、ようしゃべるけど、今日はなんか知らんけど静かやなあ」
夏樹と逢坂は中学校もクラスも違うが、なんとなく気が合うようだ。
「本村のおもろないギャグに突っ込みを入れるのが楽しみなんや」
「たしかにあいつはようしゃべるし、おもろないギャグばっかりやしなあ」
安達がようやく口を開いた。いつものように話す相手を見ていないけれど。

 近鉄天理駅前の商店街を歩きながら、岡村は飲み終えた缶コーヒーの空き缶を道路の真ん中に、素早い動きで音も立てずにそっと置いた。それとほぼ同時に黒い法被を着た男の人が前方右側より、岡村に近づいて来たかと思った次の瞬間、岡村より素早い動きで空き缶を取りそのまま歩いていった。その一部始終を岡村より少し後ろを歩いて見ていた、安達と夏樹が顔を見合わせて岡村に走り寄り
「あほか、お前なにやってんねん」
「すぐに誤ってこいよ」
安達が岡村の後頭部を軽く叩いた。
しかし、法被を着た人は早足で歩いていったので、商店街の人ごみに紛れてしまい、見失ってしまった。
「しかし、早い動きやったなあ」
「おれ、あの人に怒られるかと思った」

 もう少し後になってから気がついたのだが、ここの周辺にはごみが落ちていない。先ほどと同じ法被を着た人たちが、あちらこちらで箒を持ってそうじをしていた。


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2008.08.04 / Top↑
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