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「あれ、お前、明日は仕事やろ。どないしたん」
 飛沢の休みは不定期だが、世間が休みの土曜、日曜などは休みではない。そして今は隣の滋賀県に勤め先があり、そっちで一人暮らしをしている。
「明日な、実家で用があるって言うて、休みをもろうたんや」
「なんの用やねん、それやったら、ここに来んと家に帰った方がええのとちゃうの」
「いや、用なんかないんや、そう言うて休みをもろうただけや。そんなことはどうでもええねん、ビールを持って来たさかい、飲も。夏樹は明日、休みなんやろ、泊まっていったかてええやろ」
 そう言い終わる前に座り込み、缶ビールを一本持ち夏樹に差し出した。二人で軽く乾杯をし、四国に行った時の話を簡単に済ませ、二本目のビールを開けるころにはいつものように飛沢の顔は真っ赤になっていた。
「おっ、九時になったか。今日の映画おもしろそうやで、見たかったんや、チャンネルを変えてもかまへんか」
 飛沢が突然そう言うと、夏樹が返事をする前にチャンネルを変えた。
 映画が始まるとビール片手に、二人ともテレビの画面を見入ってしまい、ほとんど会話も無く最後まで映画を見た。次週の予告が始まった時に夏樹が飛沢に話しかけたが、すでに大きな寝息を掻いていた。

「ほな、またな」
 翌日、飛沢は十時ごろに実家へ行くと言って帰っていった。また、あの歌が思いだされた。
     《また会う約束などすることもなく
      それじゃあまたな と別れるときの
      お前がいい》
「おう、ほなな」
 夏樹の人生を大きく変えることになる大事件が、次の日に起ることなど知る由もなく見送った。





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2011.10.14 / Top↑
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