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「会社が倒産したんだよ。俺はあの仕事が好きだったし、会社も会社の仲間も好きだった。ただ一つだけ気に入らなかったのが社長さ、怠慢経営で倒産しちゃったのさ」
 その男といい田中といい、思いとは別の道に進まなければならなくなった。何が思いとは別の道へ進ませてしまうのか、それが人生と一言ですませてしまっていいものなのだろうか。
「すいませんでした。そうとは知らずにアホなんて言うてしもうて・・・」
 夏樹が軽く頭を下げて謝った。
「けど、さっき部屋に入って来た時はプータローですって、にっこりとしながら言うてはったから、てっきり俺と同じように仕事辞めて放浪したはると思うたんや」
「無職だから、プータローには違いいなだろ。会社のあった名古屋から実家のある新潟まで、この際だからあちこちに立ち寄りながら帰ろうかと・・・」
 六人の今までのこと、これからの思い、お国のことなどなど、男ばかりで楽しみが半減していたのははじめの頃だけで、消灯時間を過ぎても話が尽きることはなかった。それでもさすがに十一時を過ぎる頃には、ヘルパーの田中が就寝を促した。

 翌朝はどんよりとした曇り空だった。天気予報は見ていないが、おそらく今日は雨が降るだろう。気象に素人の夏樹にもそんな予想が容易にできた。
 朝食を食堂で食べているとヘルパーの田中以外の五人が昨夜の話の続きを始めたが、昨夜ほどには盛り上がらなかった。今日の予定に遅れないよう、早めに準備のため、それぞれが部屋へ戻って行った。

                清里ユースホステル

 食堂に一人残った夏樹は窓の外を眺めていた。昨日は気がつかなかったが、ユースホステルの周辺は少女マンガに出てくるような可愛らしい店が立ち並んでいることに驚いた。それと昨夜のうちに中村さんに電話を掛けるのを忘れていた。今日連絡をして、今日泊めてくださいというわけにはいかない、それにもう仕事へ出かけてしまっただろうし。

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2012.01.22 / Top↑
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