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「髭さんも鉄道マニアですか」
「おれは金子。鉄道マニアと言っても、とにかく汽車に乗るのが好きでね、今は残り少なくなった汽車に乗るために、北海道や九州によく行っている」
「へぇ、おれも大好きなんです、お友達になりたいなぁ」
 夏樹のおどけたしゃべり方に、そこにいた皆が大笑いした。

「じゃあ、やっとのおもいで北海道に上陸、と言ったところですか。東京からの二倍以上の時間が掛かるのだからなあ」
「トシ君、大変だったのは上陸してからや。北海道に着いたものの、どこへ行けば雑誌で見たような風景が見られるのか、全然分らんかった。札幌より東の方へ行かないと、なかなか見られへんということはそれから十日も経ってからやった」

 やはり田代先生の得意分野は数学だけで、特に地理は苦手だった。京都市以外の地理的関係などはあまり詳しくなく、ましてや北海道のことなど、全く分らないといってもよい。

「それにほとんどの国鉄線はローカル線で、列車の本数は少なく、乗換えの駅で一時間、二時間の待ち時間は当たり前やった。夏樹みたいに鉄道に詳しくなかったから、時刻表のみかたも、あんまり分らんかったしなぁ」
「そうでした、僕たちが行った時も、よほどうまく乗り換えないと、一日の移動距離は多くはなかったもんなぁ」
「一本の列車の違いで、目的地に着けないこともあったよね」
 金子の声はとても低い。

「函館からとりあえず乗った列車が、どこまでなのかもよく分らないで、乗ってから地図を広げてみたこともあった。そしたら松前の方へ行く列車で、気がついた時には次が松前駅だった。とりあえず松前の駅に降りて、駅員さんにガイドブックの牧場の写真を見せて、どうやって行けばええのかを聞いて、その日は駅の近くの旅館に泊まり、次の日、まず函館に戻り、札幌を目指したんや」


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2008.09.01 / Top↑
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