上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
 ぽんぽん船を出発し、昨日の礼を言うためにひとまず石垣の店に寄った。二、三泊ほどの着替えが入っていそうな大ききのバッグを持った石垣が、ちょうど店から出て来た。
「夏樹君じゃないか。あの民宿、なかなかいいだろう。あのオーナーが面白い奴でさあ、家から近いんだけど、ときどき酒持って泊まりに行くんだよ」
「味があっていいところですよね。特にあの縁側がとても気にいりました」
「確か、ライダーが集まる宿みたいなのを造りたいって、言ってたよなあ」
「はあ、夢ですけどねえ」
「小樽でやりなよ、物件は俺が探してやるから。それに関西からのフェリーが発着するから、関西人がいっぱい来るんじゃないか」
 石垣は自分が何時の列車に乗り空港に行かなければならないのか、頭の中には無いのだろうか。荷物を足元に置き夏樹と話をすることに夢中になっていた。
 とにかく小樽は良いところだから、小樽に住むことを半ば強引に進めた。ますます石垣が熱く話をしているところへ、石垣の奥さんが走って飛んできた。
「あなた、何をしているの、電車の時間、分かっているよね。もう、乗り遅れちゃうよ」
「いっけねえ、つい夏樹君と喋りこんじゃったよ。御免な北海道をぐるっと廻ったら、必ず寄ってくれよ。まずいまずい、じゃ必ずな。行って来ぁます」
 石垣は腕時計を見ながらバッグを持ち上げ走って行った。少し呆気にとられた夏樹と石垣の奥さんが取り残され、いままでとは反対の沈黙の時間が過ぎた。先に口を開いたのは石垣の奥さんだった。
「夏樹君、コーヒーを入れたから飲んでいかない」
「おぉきにぃ、いただきます」
 バイクを店の前に停めヘルメットをミラーに被せ、グローブを取りながら店に入って行った。石垣の奥さんにも小樽の良いところの話を聞かされ、小樽に住むことを進められた。三杯のコーヒーをご馳走になり、店を出て洞爺湖へ向かったのは昼近くになっていた。


・拙い文章を読んでいただき、ありがとうございます。

にほんブログ村 旅行ブログへ にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ


・ 応援いただき、ありがとうございます。


          下記URLにて、鉄道模型ブログも公開を始めました。
          そちらへもお立ち寄り下さい
             ⇒翼芭里鉄道建設記録
スポンサーサイト
2012.11.26 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://suzukaze930.blog19.fc2.com/tb.php/586-b36d74ee

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。